平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

戦後史最大のミステリー「下山事件」~その闇が明日のNHKスペシャルで描かれる! 真相は日本の共産主義化を阻むGHQの仕業なのか?

2024年03月29日 | ドキュメンタリー
 明日(3/30)NHKスペシャルで『未解決事件 下山事件』が放送される。
・第1部ドラマ 夜7:30
・第2部ドキュメンタリー 夜10時
 という構成だ。

『下山事件』
 1949年(昭和24年)7月5日朝、国鉄総裁・下山定則氏が出勤前に日本橋の三越に寄ると言って、
 三越百貨店に入っていくが、そのまま行方不明。
 翌7月6日0時30分過ぎ、常磐線北千住、綾瀬間の線路で轢死体が発見されたという事件だ。

 この事件には「自殺説」と「他殺説」がある。

 自殺説は次のようなものだ。
 当時、下山国鉄総裁は国鉄職員3万人の解雇をおこなおうとしていてそれに悩んで自殺した。

 他殺説は、下山総裁が三越で拉致されたという目撃情報もあり、
 何らかの理由で殺害されたというもの。
 その容疑者の第一候補は、国鉄労働組合。
 3万人の解雇に恨みを抱いた組合系の人間が拉致し殺害した。

 しかし、他殺説には他の容疑者の可能性が示唆されている。
 GHQだ。
 1949年は東西冷戦が始まった時期。
・中国では国共内戦で中国共産党軍が勝利。
・朝鮮半島では38度線で共産主義政権と親米政権が対峙。
 GHQは日本を反共の防波堤にしようとした。
 当時、労働組合の力は大きく先鋭化して、日本が共産主義化してもおかしくない状況だった。
 そこで下山総裁を労働組合の仕業にみせかけて殺害。
 労働組合の力を削ぎ、日本の共産主義化を阻もうとした。

 このGHQ謀略説は、作家の松本清張が『日本の黒い霧』の「下山国鉄総裁謀殺論」で書いている。
 同様の事件として『三鷹事件』『松川事件』もあり、
『下山事件』と共に「国鉄三大事件」と言われている。

 さて明日のNHKスペシャルでは、どのように描かれるのだろう。
 番組HPでは──
『戦後史最大のミステリーとして、
 いまなお多くの謎につつまれる占領期最大の未解決事件「下山事件」。
 今回、その闇が明らかになるー』
 と謳っているが。
 ……………………………………………………………………

 1950年代はレッドパージの時代。
 アメリカは本気で世界の共産主義かを恐れていた。
 だから『下山事件』のような謀略もおこなった?

 1960年代は若者が本気で「革命」を信じて闘っていた。
 バリケードにこもり、ゲバ棒で闘い、「インターナショナル」を歌っていた。
 これを担っていたのが「団塊の世代」。
 しかし、挫折。
 1970年代以降、社会の空気は大きく変わる。
「団塊の世代」は会社員になって生きて行くようになる。

 50年代、60年代──
 僕は本や映像でしか知らないが、熱くて面白い時代だったんだろうなと思う。


※関連サイト
 NHKスペシャル シリーズ未解決事件 File.10 下山事件
 30日(土)19:30~放送。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
T中K栄さん (2020-08-15 21:07:49)
2024-03-31 12:55:21
ドラマ部分を飛び飛びで少し見ました。

T中K栄さんは、コメリカさんには素直に従わない総理で、そのために失脚させられたという話はときどき聞きます。
ただ、その説に基づいて、ヌッポン放送協会がこういった映像をつくるのは、おそらく初めてではないでしょうか。

本編内容よりも、プロローグとエピローグのK栄さんの方が気になりました。
返信する
日本は本当に独立国なんだろうか? (コウジ)
2024-03-31 13:25:08
2020-08-15 21:07:49さん

いつもありがとうございます。

田中角栄のこと匂わせていましたね。
「日本は本当に独立国なんだろうか?」みたいな問いかけもラストでありました。

1950年代は、東西冷戦の激化で『謀略』が渦巻いた時代だったんですよね。
旧日本軍の諜報機関が事件に関与していて、かつて敵国だったアメリカに協力していたというのも面白かったですね。
彼らは「反共」という点で手を組んだ。
勝共連合=統一教会もこの流れで生まれたんでしょうね。
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