中宮・定子(高畑充希)の死。
定子の人生はどのようなものだったのだろう?
定子は家のために帝に嫁いだと告白した。
始まりは、嘘だったのかもしれない。
しかし共に過ごし、語り合い、心を通わせて、かけがえのないふたりになった。
嘘から始まる真実もある。
出家して忌まわしき中宮として批判された定子。
起きている災厄はすべて定子のせいであるとも言われた。
そんな定子を献身的に支えた清少納言(ファーストサマーウィカ)。
定子と清少納言もかけがえのないふたりだった。
一条天皇(塩野瑛久)と清少納言。
このふたりを得ただけで定子の人生は成功であっただろう。
そんな定子が遺した歌がこれ。
「夜もすがら 契りしことを忘れずは 恋ひん涙の色ぞゆかしき」
<意訳>
わたしとのことを忘れずにいてくださるのなら、恋しいあなたの涙の色を見てみたい。
「涙の色」の由来は「心から悲しいことがあると人は赤い涙を流す」という漢籍らしい。
一条天皇は赤い涙を流したことだろう。
…………………………………………………
さて、もうひとりの妃・彰子(見上愛)。
「笛は聴くもので観るものではありませぬ」
やっと自分の意思を表明した。
真理を語った考え方でもある。
だが、その他のことでは「仰せのままに」
相変わらずの彰子だが、一条天皇は今までとは違ったことを感じたらしい。
「彰子にはおのれがない。すこし可哀想になった」
同時に、おのれのない彰子に自分を重ね合わせた。
自分の意思を捨てて親の望むことをやって来た自分だ。
彰子について、定子からはこんなことを言われた。
「見えているものだけがすべてではありません」
彰子の内面にはどのようなものがあるのだろう?
何が彰子から自分を奪ってしまったのだろう?
道長(柄本佑)と倫子(黒木華)の家はそんなに抑圧的ではないと思うのだが。
定子が退場し、今後は彰子にスポットライトが当てられていく。
…………………………………………………
まひろ(吉高由里子)には娘が誕生。
名前は賢子。
赤ん坊の時から読み聞かせで英才教育?
名前といい、賢い子になるに違いない。
宣孝(佐々木蔵之介)もいい父親だ。
伊周(三浦翔平)は道長に敵対宣言。
「すべては左大臣のせいだ! あいつが大事にしているものを全部奪ってやる!」
安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)は「伊周様次第」と言っていたが、
破滅の道を選んでしまったようだ。
定子の人生はどのようなものだったのだろう?
定子は家のために帝に嫁いだと告白した。
始まりは、嘘だったのかもしれない。
しかし共に過ごし、語り合い、心を通わせて、かけがえのないふたりになった。
嘘から始まる真実もある。
出家して忌まわしき中宮として批判された定子。
起きている災厄はすべて定子のせいであるとも言われた。
そんな定子を献身的に支えた清少納言(ファーストサマーウィカ)。
定子と清少納言もかけがえのないふたりだった。
一条天皇(塩野瑛久)と清少納言。
このふたりを得ただけで定子の人生は成功であっただろう。
そんな定子が遺した歌がこれ。
「夜もすがら 契りしことを忘れずは 恋ひん涙の色ぞゆかしき」
<意訳>
わたしとのことを忘れずにいてくださるのなら、恋しいあなたの涙の色を見てみたい。
「涙の色」の由来は「心から悲しいことがあると人は赤い涙を流す」という漢籍らしい。
一条天皇は赤い涙を流したことだろう。
…………………………………………………
さて、もうひとりの妃・彰子(見上愛)。
「笛は聴くもので観るものではありませぬ」
やっと自分の意思を表明した。
真理を語った考え方でもある。
だが、その他のことでは「仰せのままに」
相変わらずの彰子だが、一条天皇は今までとは違ったことを感じたらしい。
「彰子にはおのれがない。すこし可哀想になった」
同時に、おのれのない彰子に自分を重ね合わせた。
自分の意思を捨てて親の望むことをやって来た自分だ。
彰子について、定子からはこんなことを言われた。
「見えているものだけがすべてではありません」
彰子の内面にはどのようなものがあるのだろう?
何が彰子から自分を奪ってしまったのだろう?
道長(柄本佑)と倫子(黒木華)の家はそんなに抑圧的ではないと思うのだが。
定子が退場し、今後は彰子にスポットライトが当てられていく。
…………………………………………………
まひろ(吉高由里子)には娘が誕生。
名前は賢子。
赤ん坊の時から読み聞かせで英才教育?
名前といい、賢い子になるに違いない。
宣孝(佐々木蔵之介)もいい父親だ。
伊周(三浦翔平)は道長に敵対宣言。
「すべては左大臣のせいだ! あいつが大事にしているものを全部奪ってやる!」
安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)は「伊周様次第」と言っていたが、
破滅の道を選んでしまったようだ。
それゆえに清少納言との主従愛も共感をもって受け止められるものとなりました。
問題は定子溺愛路線に暴走した一条天皇のバランス感覚の欠如にあり、このことが定子の立場をも辛いものにしていたわけです。
以前、こうした一条天皇の姿勢についてコウジさんは「若さ」ということを挙げて弁護されていましたが、前回の母詮子との決裂場面では「おのれのなさ」を強要した詮子に対する反抗心というもう一つの動機がクローズアップされました。
このことは歴代にわたる一族の「宿業」とも言えるもの。
この「おのれのなさ」への同情が彰子に対する「ミニマムな好意」につながったことはある意味で皮肉。
今回の副題である「一帝二后」は、実資の言葉にもあるとおり道長の「強引な」企てには違いありませんが、今回際立ったのはその実行役である藤原行成の手腕でした。
最初の打診では一条天皇の意思は明確な「NO」でしたが、行成は敢えて道長にそのようには伝えず一条帝の心境の変化を待っていました。
次いで、上述「おのれのなさ」への同情によって、彰子を(「形の上で」との留保づきではあるが)「后にしてよい」と発言するや、これを明確な言質としました。
さらに、一条帝が迷いを口にした際には、神事を営む后の不在という論理―これは史実的に「一帝二后」の理由づけと認められているようです―によって強硬に帝を押し切っていました。
先週のコウジさんによれば、「おのれのない」彰子は今後「大化け」するとのことですが、おそらくその「大化け」の立役者となるのが「紫式部」なのでしょう。
まひろが「紫式部」になるのはもう少し先のことなので、「彰子に仕える紫式部」対「定子に仕える清少納言」という対立にはならないと思うのですが、まひろとききょうとの友情関係は今後どうなるのでしょうね。
あと、ネット上で話題となっていた細かい点二つ。
① (まひろに)子が生まれたと宣孝が道長に報告した後、考え事をしていた道長がふと顔を上げた場面。
まひろの子が自分の子である可能性に気づいたのではないか、との声があるようです。
② 重病に倒れた道長が幻の中のまひろに「戻ってきて」と言われ、「まひろ」と口にした道長の言葉を、明子が聞いたのではないか、との声もあるようです。
私の個人的感覚では、①の蓋然性は余り高くない(精々30%くらい)が、②はかなり高い(80%くらい)と思います。
わざわざ明子は「殿、明子にございます」と言っていますので。
公式HPの人物紹介では、まひろと倫子様との関係は基本的に良好のようですが、明子様との関係には微妙なものがあることが暗示されています。
ここで明子が「まひろとは何者か」と思ったとすれば、今後の波乱への伏線かもしれません。
いつもありがとうございます。
定子や一帝二后をめぐる一連の流れ。
実は……僕はあまり物語に入り込めないでいます。
理由を考えてみると「今作の道長が権力を志向していないから」だと思います。
史実の道長はおそらくギラギラの権力志向の人物で、定子一派の追い落としに躍起になっていたのでしょう。
なので、そうでない道長を描こうとしている大石静さんは史実との辻褄合わせで、安倍晴明を持ち出したり、かなり無理をしている?
こんな印象です。
とはいえ、道長を権力志向の人物として描くと、論理的にスッキリしますが、これまでの大河と同じになってしまいます。
むずかしいですね、創作は。
論理的にスッキリすることがベストではないのですが。
清少納言と定子の描写はすごくいいのですが。
宣孝と道長のやりとりは腹芸ですよね。
宣孝も敢えて子供のことを言った。
確信はないが、道長は宣孝が言わんとしていることを理解した。
明子は「まひろ」の名を聞いたんでしょうね。
おっしゃるとおり「明子にございます」と言っていますし。
僕は明子を『源氏物語』でいう「六条御息所」だと思っているので、嫉妬でまひろに対する呪詛を始めるかもしれません。