平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ハイスクール・ミュージカル

2007年09月17日 | 洋画
 トロイとガブリエラが歌うのを阻む障害は3つ。

★自分自身
 トロイにはバスケがあり、ガブリエラには転校したばかりで授業に専心したい。
 しかし大晦日にふたりで歌った喜びを忘れられない。
 学校のミュージカルのオーディションに参加。
★バスケ部と勉強クラブ
 歌に一所懸命になるふたりを見て、バスケ部・勉強クラブが邪魔をする。
 バスケ部には大会があり、勉強クラブには十種目学力コンテストがあるのだ。
 ちなみにトロイはバスケのスター選手、ガブリエラは数学の天才少女だ。
★演劇部のシャーベン
 バスケ部と勉強クラブはトロイ達のひたむきな気持ちに動かされ、オーディションを受けることに協力する。
 それに面白くないのが演劇部のシャーベン。
 このままだとオーディションで主役の座を奪われてしまう。
 そこでオーディションの日をバスケの試合と十種目学力コンテストの日に変更しトロイたちをオーディションに参加できないようにするのだが……。

 シンプルなストーリー。
 しかしキャラクターがしっかりしている。
 トロイはバスケ少年だが、そうであること、期待されることにプレッシャーを感じている。
 ガブリエラは爪の手入れもしたことがない真面目な勉強少女。天才少女として見られることを嫌がっている。
 そしてふたりに共通しているのは「ふたりで歌うことは楽しい」「歌うことで全く違う自分が表に出て来る」「歌うとありのままの自分になれる。他人に対して身構えることのなかった幼稚園児の様に」。
 
 この物語のダイナミズムはトロイとガブリエラが新しい自分を発見して変わっていくことだ。
 ふたりはバスケ部と勉強クラブという居場所を持っている。
 しかし少し「それでいいのか」と思っている。
 そんな思いを否定するのが、バスケ部と勉強クラブだ。
 このふたつは「肉体派」「知性派」としてお互い相容れない。(←この対立の図好きが面白い)
 トロイとガブリエラが「肉体派」「知性派」へ越境することを怖れている。
 ミュージカルナンバー「今までが一番」がそれを表現する。

 今までが一番♪ クールでいられるのはひとつのことに専心すること。似合わないことに手を出すな♪

 しかしふたりが乗り越えた時、バスケ部と勉強クラブも交流し出す。
 ふたりをオーディションで歌わすために協力する。
 そしてそれぞれの部で愛が芽生える。
 トロイとガブリエラが変わることで、ふたりが所属しているまわりも変わる。
 これがこの作品のダイナミズムで面白い所だ。



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