十二月十五日 晴(重複するけれど改めて記述する)
とうとうその日――今日が来た、私はまさに転一歩するのである、そして新一歩しなければならないのである。
一洵君に連れられて新居へ移って来た、御幸山麓御幸寺境内の隠宅である、高台で閑静で、家屋も土地も清らかである、山の景観も市街や山野の遠望も佳い。
京間の六畳一室四畳半一室、厨房も便所もほどよくしてある、水は前の方十間ばかりのところに汲揚ポンプ . . . 本文を読む
第五〇課 塹壕戦
物事を成し遂げるには、塹壕戦の覚悟が必要だと思います。自分の職場を守って、いつまでもいつまでも忍耐し、最後の成功を得るというやり方であります。
かの欧州大戦で、最初は一時も早く敵を倒してしまおうと、急勝せっかちに戦いましたが、そうしますと死傷ばかり多くて、ともすれば戦線に隙が出来、まかり違えば敵に背後を突かれるという危険がありました。そこで戦争の中頃からは一面に塹壕 . . . 本文を読む
袴田事件
2014-03-28 | 法話
袴田事件で袴田さんが昨日釈放になりました。48年間拘禁された挙句のことです。
司法の恐ろしさは丁度観音経にある次の偈を思い出させます。
「わくそうおうなんく りんぎょうよくじゅうじゅう ねんぴかんおんりき とうじんだんだんね
或遭王難苦 臨刑欲寿終 念彼観音力 刀尋段段壊
わくしゅきんかさ しゅそくひちゅかい ねんぴかんのんりき しゃくねんとくげだつ
或囚禁枷鎖 手足被柱械 念彼 . . . 本文を読む