福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

四国八十八所の霊験その151(最終回)

2014-09-28 | 四国八十八所の霊験
カリフォルニア大学のフリシチョフ・カプラは「タオ自然学」のなかで述べています。「「相対性理論の時空の世界は本質的にダイナミックな世界であってここでは物体は「過程」である。(これは諸行無常にあたります)。現在無数の素粒子が知られているが今日これらの素粒子は「粒子」と呼べなくなった。「客観的実在は消滅してしまった(ハイゼンベルグ)(諸法無我にあたります)。」
万物は他のすべてとつながっておりすべての自然現象は究極的に相互に関連している。宇宙は相互に関連しあった一つの全体であり、その中のいかなる部分も他に比べて根源的ではない。あらゆる部分の特性は他のすべての部分の特性によって決定される。あらゆる部分が他のあらゆる部分の物事の結果である。いわば個々の部分が他のすべての部分を「含む」のである。出来事一つ一つが全宇宙に影響されている。」


 我々や宇宙すべては重々無尽の縁で繋がっています。
 以前、24番最御崎寺のあたりで若者遍路にバス代を接待したらその人はなんと私にお遍路をすすめた広島の大師寺N師の信者さんだったということがありました。

 N師は先般大日経の講伝を受けるため高野山にのぼったところ思想の寺普門院でばったり二十七年ぶりに再会し、それ以来交誼をお願いしているという不思議な関係にある人でもあります。
 最近では何十年も前の俗世の職場の人とばったり駅の雑踏の中で出会い、法話をたのまれるということが相次ぎました。

私が平成17年に二度目の四度加行をさせていただいた奈良の観音寺には玉城康四郎東大名誉教授の
「不可思議のえにしの海に うかびぬる ともに命の ともずなを解く」
という半切が床にかけてありました。
 森羅万象皆不思議な縁で時空を越えて重々無尽につながっているといっておられるのです。
誰でも拝んでいるうちに「有り難いなー」と感じる次元に入ることがあります。その次元を何度も実感できるようになるとお蔭も頂けるし、実は仏様ともお大師様ともつながっていた事も分るのです。そしてここではじめてお蔭とはなんのことはない「利他行」につとめたことがぐるっと回ってくることにすぎないということもわかるのです。
 

◇ ◇ ◇「四国八十八所の霊験」終わり






























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