SAILIN' SHOES

デジタル一眼、ライカ等でのスナップ写真や、カメラ、音楽、鉄道・車、子育ての日々雑感です。

狐につままれた

2008-06-28 | スナップ
昨晩も会社を出るのは遅かったのだが、それでもまだ12時までに帰宅できる時間だったので、すこし遠回りをして帰ろうと思った。
会社を出たが、まずは右か、左か・・・しばし迷った。
そこで考えた。
会社から改札までは1分だが、改札から出て、どこかへ行く人もまだ居る。
飲み屋街がある関係で、まだ改札から外へ出てくる人も居るのだ。
ほとんどが2次会へ向うといった風情だ。
赤い顔で、ニコニコして大きな声で話しながら複数で出てくるのだ。
こっちは飲みにも行けず、毎晩終電まで働いてるのに!ばか者メ!
と思ったりもする。(本当は飲みに行きたいのだが。)

そんななか、すたこらサッサと一人の女性が酔っ払いを追い越して行く。
場所と時間にそぐわないぐらい、真っ直ぐな姿勢と足取りだ。
そうだ、この女性の行き先から写真を撮り始めるというのはどうだろう?
私の意志に関係なく、どこかまで行き、そこで終点になったら、そこから
撮影のスタートというのは、ミステリートレインのようではないか。

勿論、人間の尾行をするのが目的ではないから、ずっと離れて歩けばよい。
探偵だと思われても困る。
どうせ50mで終点だろう。

しかしものすごい勢いで歩くのだ。
見失なわないようにするのがやっとだ。
裏通りを時速6キロほどで歩く。

結局は1キロも行っただろうか。
その女性は、結局は料理屋の暖簾の奥に消えていった。
まさかの2次会に遅れたの図。だったか、もしくは料理屋を
閉めるためなのか。

さて、私が連れ去られた!?場所は、随分と離れた地名だった。
まずは、その付近を撮った。



道は広いが誰も歩いていない。
そんな寂しい場所だった。



車も人も通らないので、道路にカメラを置いて、適当に撮ってみた。

私の頭の中には東京の地図はインプットされているので、
次なる移動ルートを頭に描き、裏道を歩いて行った。



柳と古い建物を撮っていると、画面に黄色い服の女性が自転車で
横切った。
それに気を取られてぶれそうになった。



しばらく行くと、大きな川に出合った。
隅田川だった。
橋の名前は両国橋。

驚いた。私のイメージとはまるで正反対の方向に来ている。
ぐるっと大回りをしていつの間にか、反転させられていたようだ。
どうやら狐につままれたらしい。
絶対に自信のある私の頭の中のGPSがどうにかなったらしい。
ついて行ったあの人は、狐だったかもしれない。
何とその料理屋さんの隣にはお稲荷さんがあったのだ!

どうりで歩くのが速いわけである。






隅田川をゆっくり眺めてみる。
夜風に吹かれているうちに私のGPSは正常に戻った。

この先の大きな交差点を左折すれば両国駅だ。



ふと上を見上げると、金色のブタが笑っていた。(笑)



SONY α100、AF24mm/F2.8(初期)

コメント (12)
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