フキノトウのメス、門外不出八海山大吟醸酒を飲む

八海山社長宅に大吟醸を飲みに行く日で調理は自分の担当。
5時に起き、娘を連れて去年フキノトウを一杯採ったところまで行った。
先を越されてしまっていた。
きっと前日の跡、ところが一箇所メスのフキノトウがかたまって生えていた。
ちょっと考えてみたがそんなプロみたいな人はいないだろうときめて、次を探した。
メスのほうが硬く苦い。
味が落ちるから、以前はこれが男のフキノトウと信じて疑わなかった。
ＮＨＫのホットモーニングの取材のときよく考えてみたら思い違いであったことが判明。
全国に嘘のことを放送するとこだった。



エノキダケが出ていた。
その横に一人男がポツリ。



ここまでフキノトウを取りに来なくてもよかったのだが、この木に逢いに来たのだ。




立ち枯れ多胡桃の木にヒラタケが出ていた。



天然物は旨みと香りがよい。
袋にいっぱい取れた。





コフキサルノコシカケも二個出ていた。
長い枯れ木を見つけ残らず採った。
早速枯れ木を探し採りかかった。
ところが車の音が聞こえた。
慌てて枯れ木を捨て、横に止まった二人組の質問に答えた。
フキノトウが取れたよ、こんなにと。
内心はらはら、キノコに気が付くなと呟いていた。
袋のフキノトウが気になり横のキノコは分からなかった。
昼定食の天ぷらに使った。
一言天然きのこが採れて天ぷらになりますと書き加えたのでいっぱい出て、
売り上げ金額上が伸びなかった。





欅作りの座敷で吟醸酒を。
泉ビールも生で。
イノシシと山菜の盛合せ、キムヨナドレッシングで。
天然岩魚の塩焼き。



ぜんまいの煮物、フキノトウの天ぷら、たいとヒラメと南蛮海老、
姫川港ですくったばかりの茹でホタルイカ。




4キロぐらいの桜鱒の塩釜。
前日、塩を振ってたのでなじんで最高の味。



伊豆から駆けつけてくれた磯谷さん。


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寒海や佐渡に横たう魚野川

季節が進み、ほんわかと温かい。
小さな虫が羽化して飛び回ってる。
ツバメ達はこんなときいてくれたらいいのに，どこに行ってしまったのだろうか。
あおめる柳の向こうには権現堂が座ってる。
中腹の若ブナ林も春を感じて芽が赤紫に変わっただろうか。
随分昔に残雪の渓流でブナのがくが舞う中、岩魚釣に興じていた頃もあったと懐かしく思いだけが雲のように浮かんでる。
いまどきは裏の大沢川で釣り糸を垂れてハヤやたまにヤマメを釣ってたのに、川鵜が来てからは魚がいなくなってしまった。
ソウルから帰って一ヶ月、もう一年もたったような長い時間に感じ、随分俗に言うカルチャーショックの強さを今更思ってる。




朝から裏の川原は山菜探しの人達が歩き回ってる。
きっとスーパーにコゴミなどが売ってるから、ここにも出たと思って採りに来たのだろう。
大きな袋を提げてるが、暖かいそよ風に紙風船のように揺れている。
春は曙。
明日は少し早めに起きてみよう。



日曜日の夜は来客が少ない。
予約もなかったので海に出かけた。
ちょうど干潮ピークが零時だった。
この前試した秘密兵器の使い方の練習、分布場所の調査、いろんなことを考えたが明日の飲み会に使う為。
おおく取れれば磯谷さんのお土産にでもと考えた。
向かってる途中に友から電話が有った。
これから日本海にハマグリ採りというと相変わらずクレージーといった。
お返しに確か芭蕉の句で、荒海や　佐渡に横たう　天の川と言った様な句があったので魚野川と入れ替えて話した。
トンネルで途切れてそのまま。
かすんだ新月が山に沈み、霞が取れて星が瞬くまでハマグリを探ってた。
体が硬直し手足の感覚が無い。
燃料が少なくなるし眠いし、やっと帰ってきた。
当然昼寝をたっぷり。




広井さんにトウナをおねだり。
こちらより早くでき茹で立ては美味しい。




ウドの芽を採ってもらった。
すぐ氷水に取り冷蔵庫に入れた。
明日生と天ぷらに使う。
漫画の究極の山菜バージョン。

尾瀬蕎麦が出た

夜中に娘がガタガタやっていた。
疲れてるから大して気にならないのに、妻が大声で、
お父さんは仕事で疲れてるから静かにしなさいと言う声のほうがよほどうるさい。
でも睡魔の方が強力ですぐ寝込んでしまった。
市場が無いし、たいした予約じゃないのでゆっくり寝ていた。
一番鳥の野鳩の声は気が付かなかったが、自宅の裏のウグイスの声で目が覚めた。
竹やぶに住んでるらしくかなり大きな声が聞こえる。
店に遅くなったと思って行ったけどまだマキ婆しかいなかった。
雲が切れて青空の方が多くなってきた。
ようやく春らしくなってきた。



どことなく春めく。
雪が消え、田んぼの水溜りに小さな空があった。



お店の酒のつまみに昨日打った十割蕎麦を揚げて塩を振って出した。
素朴な味が魅力。
死海の塩のせいもあるのかも。
天ぷらに山菜を使い、胡麻和えはコゴミとふきのとうを和えた。
初物のキノメはウズラの卵を乗せて巣篭もりにした。
かなりアケビのツルメをキノメと呼ぶことが知られてきたが、
ジモンさんたちみたいに芝の芽だなどと思う人もまだ多い。



尾瀬蕎麦が出た。
メニューに尾瀬をイメージしたぶっ掛け蕎麦としか書いてないのだが、
物好きというかはずれを恐れないというか、店はそんな信用が有るわけではないのだが。
尾瀬の高い山に残雪が残り、それは長いもで表現。
山菜のかき揚げ天ぷらは森を表し、蕗やウドの炒め煮は植物をあらわした。
卵は水芭蕉を地鮎の甘露煮は尾瀬の岩魚。
尾瀬に有るヨッピ川は地元の言葉で夜中中と意味もあり、
夜中中岩魚突きをしたと伝えられていた。
今じゃ考えられない話だ。


蕎麦と同じくらい激震ラーメンが出る。
ソウルの焼肉屋でうちと同じように豚肉を赤ワインでつけて提供するという店があったが考えることはみな同じ。
ほんとに美味しいか疑問でもあるが。
この肉を石ガマで焼いて提供する。
少し燻製がかって、これもまた好み。


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竹串を作る

市場に行ったらなじみの金物屋が注文のなたを持ってきた。
店にも有るけど、コメリで売ってるやつで安物。
竹割用のなた。
鋼が入ってるのでよく切れる。




いろりの焼魚用の串で酔った人達が炭を突っつくから消耗してしまう。
自宅の裏から雪で折れた竹を持ってきて作った。
なたと一緒に竹のすのこを持ってきた。
知り合いの木工屋さんに蕎麦のへぎを作ってもらう。
それに蕎麦茹での釜を注文した。
来れば配管をやり直さなければならない。
カロリーが高いからいいそばに茹で上がると思う。
昨日と今日は予約が少ない。
法事と一般客。
寒いせいかいまいちだった。




蟹の刺身を作った。
残った実はラーメンスープの出汁にした。
何時もかには入れてるのに、今日のスープの美味い事。
まるでインスタントのチャルメラみたいな味になってしまった。
佐渡産のヒラマサを買ってお昼のおかずにしょうと考えてた計画は、ラーメンを食べた為にお流れになった。




仕出しが二組あったが、皆法事の後の料理。
鮎を食べさせたいと言われて、残ってた落ち鮎を焼いた。




盛り込みにも刺身と鮎を入れてと要望された。



一日中風が吹き、寒かった。
夕方になったら青空も見え始めた。




大沢川には夕飯を食べに白鷺がやってきた。




鵜がいなければ豊かな川なのに、魚が減って中々取れないと思う。

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月刊ヤングマガジンに漫画で登場

気温は冬で、昨日は二度、今日は三度。
毎日通る国道の温度計が表示していた。
やはり朝は気温が低い。
兄弟が埼玉で蕎麦屋をやっていて、フキノトウを送ったら好評だったからまだ欲しいと電話してきた。
どこも競争がきびしく大変と言うので、魚沼産山菜天ぷら300円でやってみたらどうだろうと声を掛けた。
そんな値段では嫌だと言われたらほっておこうと思ったら、その値段でやるといった。
ならば看板代はおごるし、山菜の代金は要らないと宣言、送料はもらうと決めた。
他の山菜も頂戴と言われたので、予約が無い事を言い訳にして遠くまで採りに行った。
山桜が満開。
ウグイスの鳴き声。
こちらよりかなり進んだ春がいた。



アマドコロが出ていた。
毒草ホーチャクソウとそっくり。
舐めると甘いから区別できる。




少し御姉さんのショウジョバカマ。



きっと地主が年老いて耕作が出来なくなったのだろう。
一面のセリが生えている。
年を重ねるごとに他の雑草がはびこってくる。



ゴマナが出ていた。
誰も取らないがキク科で春菊のような香りがして優れもの。



これで山菜詰め合わせ完成、フキノトウも少し入れた。
山ニンジンに野カンゾウ。


ミッキーの予防注射で自宅に行った。
裏の竹やぶの雪害。



注射だと判ると嫌がり、ぶるぶる震えていた。
終わった後のご褒美で対岸の土手の上を散歩。



雪代がいっぱいに流れ、越後三山が座っていた。



対岸からの店の眺め。



講談社の月刊ヤングマガジンに漫画で登場。



寺門ジモンさんの漫画。



店の外観と自分の顔、漫画になるとこんな顔になるのか。
エロ漫画で出たらどうしょうかと思ってたが、これなら安心。



ラストはなんと次号に続いた。
単行本にもなるらしい。


もう一つ雑誌が送られてきた。
新潟のタウン誌。
ゴルゴンゾーララーメン、ピザ屋のラーメン、ゴルゴンゾーラつけ麺。




玉葱とミズナとトマトをトッピング。


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なごり雪、草丼の看板を作る

天気予報は頭から信じてなかったがまさかの雪が降った。



消えた雪ノ下にあった枯れ草も薄っすら白くなり、車のウインドーはたっぷり乗ってた。




屋根に積もった雪が模様になってた。
どこも同じような模様になってた。



店の横には美味そうなヨモギが。




ぜんまいも出だした。




ツバメがいつの間にか増えだしていた。




前に使ってた看板を手直しして、草丼を出した。
山菜を使い健康によい草を使う。
漢方では薬草と言う。
当然、医食同丼。
魚沼コシヒカリと山菜5種類ばかり使う。





ソフトクリームの値段も直した。
一年の感謝値段とさよなら。



魚市場に行って、ヒラメや鯛を買おうとしたがしけでなかった。
仕方ないので金沢の天然ブリとマゾイを買った。
蟹と売れ残ったスルメイカの小さなのを買い、昼定食にした。
小イカと山菜の天ぷら天然ぶりの刺身。



コゴミとフキノトウの胡麻和え。
コゴミを切らなかったので盛り付けが駄目でやり直しをした。


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初物、タラノメ、ウルイが届いた

昨日のお客さんは炉端が二組あって、最後の人達に出した子羊の肉が残っていた。
市場が休みだったのでゆっくり寝てたら、八時半に目が覚めた。
娘もミッキーも静かだったので、七時半ぐらいと思ってた。
板長が休みだが、昨日みたいにお昼に二組の予約なら大慌てになるが、夜では余裕が有った。
朝食に子羊の肉を玉葱と伊豆から来た、明日葉を入れて食べることにした。



明日葉の香りと子羊の臭いがしょうが醤油とニンニクの臭いで気にならなくなって、
朝から肉かーと思いながら完食してしまった。
魚沼コシヒカリの美味すぎる事もある。
スタッフがきはじめ、市場が無いからゆっくりと朝食と言い訳しながら。
でもカロリーが気になる。



朝食が終わったら広井さんが山菜を持って来てくれた。
宴会に使う岩魚を釣ってきてくれと頼んであった。
ついでに一番早く出るウルイのところも見てきてと頼んでいた。
35匹の岩魚は揃ったし、タラノメがあったので採ってきたと出した。
随分大きくなって、市販のタラノメはなんなのと思うほどしっかりしている。
でもこれしかなかったと言われた。



岩魚釣の渓流に一番先出るウルイ。
全部で4キロ有ったが、のこりは明日以降使う。
今日は真鯛かマグロで山葵酢味噌和えにする。
当然草サラダにも。



昨日とは太さが違うコゴミ。
宴会はふきのとうとコゴミの胡麻和えにする。
店の天ぷらにもつけ始めた。


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初物コゴミ、好評草サラダ

昨日はアンチョビを少し作って、フキノトウを採りに行った。
雨が降って霧が出てライトを点けないと危険と言う状態の三時過ぎ。
50分かけて去年の夢をもう一度と到着したがまだ雪ノ下に眠ってた。
手前に枯れ木があって天然のヒラタケをたっぷり採ったなーと思って近づこうかとしたら雨にも負けない爺ちゃんは農作業の準備。
怒られもしないだろうと思ったが知れると後が無いのでそのまま引き返し、別の山道に向かった。
カタクリ、イカリソウ、山桜、スミレが咲き始めていた。
雨具に着替えるのも嫌になりそのまま店に帰った。
何のための二時間だったのか、深く考えないことにした。
そしてまだ開店してたが後は任せて自宅に帰った。
早く寝たので早く起きれた。
でも日の出には間に合わなくて、霧の中の日の出。
山鳩やウグイス、他の鳥たちも鳴くにぎやかな朝。



小千谷の市場に向かった。
信濃川に掛かる橋から見える越後三山は構図が良くて気に入ってる。
麓の魚沼に布団のような霧がかかっていた。
後ろを見たら車が来ないので写真を撮った。
雨で増水した大河信濃川。



岸辺の柳も色が出だし、山の尾根のブナも葉を出し始めたのか微妙に薄緑。





煮物の青みにカンゾウを使おうと思って、斜面を登ったら細いコゴミが出ていた。


毒草のエンレイソウ、茶花に使う。
摘んでレジカウンターに飾った。




ゴマナ



キノメが出ていた。
この地方ではアケビのツル芽をそう呼ぶ。



小さなフキの葉。
肉か魚貝を包んであげようかとも考えた。


店に戻ったら畳の表替えが終わっていた。



伊豆の磯やさんから筍と明日葉が届いた。



お昼の予約の人達にタネツケ花やコゴミ、クレソン、カンゾウなどを海老と鯛の刺身を盛り合わせてキムヨナドレッシングをかけて出した。
好評。


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背黒鰯の自家製アンチョビ

今日は寒い雨が降り続いて、おまけに予約が無い。




霧が沸き、車の通りも少ない。
市場に行って、冷凍庫に入れてある塩漬け背黒鰯を出してきた。
二箱十キロかなりの量。
手分けしてやろうとしたが暇な日ほどやることがあって忙しいと断られてしまった。
しょうがないので頭先切り落とし、全部解凍しないで暇を見つけながらすることにした。
それでも頭を落とすだけでも三十分も掛かってしまった。
全部作るのはいったいどれぐらい掛かるのだろう。



三枚に下ろし、腹骨をとってオリーブ油煮付けた。
食べると美味いが油が乗ってるので熟成が出来るまで酸化してしまいそう。
エキストラバージンオイルだと香りが強く感じた。
サラダ油を足したが、まだコクが有る。
普通なら真空包装をして冷蔵庫に入れるのだが、故障してまだ修理中なので明日の仕事になった。
味見してみると美味く、ペッパーとオニオンの薬味で結構いけそうな気がする。




手伝ってくれなかったのはピザソースの仕込みをやっていたからだ。
こだわりのトマトとスパイスや野菜を煮込んで作る。





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雨の日曜日、昼ごはんは残り物のカレー

昨晩は雲があったが星が所々見えた。
自宅に帰って真上を見たら北斗七星があった。
明け方から雨が降りだし店に着いたらスタッフが揃って仕事していた。
外は雨。
店の横のプルーンのき。
雨だれ一つずつきっと一つの世界が写ってるのだろうと思って望遠で撮った。
背景には新道島の杉の木が写る予定だったがわからない程度の濃淡になった。
蕾も膨らんでやがて優しい白い花が咲く。
緑っぽい白だから注意しないと見ないこともあった。










プルーンの木にスズメが。
霧が沸き冷たい雨が煙る。
ツバメのつがいが大沢川で餌探しをしていた。
気温が下がって昆虫の羽化が少なくなって大変だろう。






ピザ窯の灰を利用した自家製こんにゃく。
灰汁抜きに三日かかった。
筍の煮物や刺身コンニャクに使う。




シーフードピザのベースの素材を仕込んだ。
オリーブオイルとニンニク鷹の爪を入れて塩コショウで味付け。



自分の昼は、のこりのローストビーフと海老の塩焼き、タラバカニのこれも残り物をこの前仕込んだチキンカレーに入れて作った。
この年ではぎっつり。
マスター太ったと言う人が毎日二人。
もう一人言う人が増えそう。


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