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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 10月12日 渋谷(2)

2015-10-12 19:22:04 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 10月12日 渋谷(2)



 地蔵の所で騒いでたら女の子がやってくる。
俺らを睨むようにこっち見ながら歩いてくる。
 確かに人気のない路地だし、こんな場所で騒いでたら不審者だよなと思う。
女の子の存在に全員が気付いたとき、女の子が発する違和感に全員が固まる。
 ラブホ街だし、デリヘルや売春婦は珍しくない。
でも、その子は子供を抱いていた。
しかも1人じゃない。

“ 深夜1時を過ぎてるし、おかしいだろ・・・。”

と思ったときに気付いた。
 子供もおかしいが、女の子もおかしい。
女の子の胸の部分に子供の顔がたくさんあって、手が何本も出てた。

“ 女の子が子供を抱いてる。”

と思ったがそうじゃない。
子供が体から生えている。
 その場にいた全員が、

“ ヤバいな~。”

って空気を感じたが、誰も動けない。
 女の子が俺らを睨みながら通り過ぎた瞬間、赤ちゃんが、

「 アー。」

って言った。

「 うわ~~~~!」

一斉にみんな走ってて振り返る勇気もないまま、人がたくさんいるampmまで逃げてた。
 明かりがあるのと、人がいる安心感からか、

「 なにあれ?マジやばくね?」
「 全員見れたよな?」

いつもより早口になってる俺たちと、

「 なんで走るんすか?」

ってイミフな発言をした後輩がいた。

「 時間だしclub行こうよ!」

みんなに話そうってことになり、歩き出したときに後輩が笑いながら言った。

「 あの女の子よくclubにいません?俺、ナンパしたことありますよ?」












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