大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆奇妙な恐怖小説群
☆ghanayama童話
☆写真絵画鑑賞
☆日々の出来事
☆不条理日記

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆分野を選択して、カテゴリーに入って下さい。

A,日々の出来事

☆( 1年間366日分の日々の出来事  )

B,日々の恐怖

☆( 日々の恐怖 )

C,奇妙小説

☆(  しづめばこ P574 )                          

日々の恐怖 2月7日 記憶(3)

2017-02-07 19:35:29 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 2月7日 記憶(3)




 そう言った話は、ときどき聞くことがある。
で、知りたいと言うことだから、一応、実例で説明してみる。
大人でもあるんだが、子供だと起こりやすいことなんだ。
それは、自分で記憶を書き換えちゃうんだよ。

 俺の同級生Aが親に怒られて家出したのが小6の時だった。
隣の家の同級生B、よく一緒に遊んでた小1のCと三人で家出した。
 三人で所持金は千円もなかったと思う。
大騒ぎになって、見つかったのが十日後だった。
数十キロ離れた隣県の、海辺で遊んでるのが発見された。
 AはBを誘って家出した。
それにくっついって行ったのがCだった。
Cは両親が共働きで、いつもBにくっついて遊んでいた。
 家出して最初は山に行ったらしいんだが、Cが海が見たいといったんで、別方向に歩き出して海を目指したそうだ。
 移動は徒歩だった。
海に行って、観覧車に乗ったら、Cが、

「 もっと綺麗な海がいい。」

と言って泣くので、さらに綺麗な海を目指して歩き出した。
 途中見知らぬ婆さんに泊めてもらったり、食べ物を貰ったりして海を目指した。
そして、たどり着いた綺麗な海で遊んでるときに、警察官に発見されて保護された。

 おかしいのは、保護された時のAとBの記憶では、家出が3~4日の出来事だったということだった。
Cはいっぱい歩いたことと、空を飛んだ、とか言ってたことだ。
 三人とも学校の勧めで定期的にカウンセリング受けてたんだが、数年後のCの記憶では、家出事件は半日ほどの記憶になっていた。
 Cとは仕事の関係で付き合いがあるんだが、本人は半日ぐらいのことだと思い込んでいて、

「 それ、一週間だよ・・・?」

と言う周囲との記憶とのギャップを不思議がっている。












童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。
 大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

☆童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。

-------大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ-------