大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 2月5日 記憶(1)

2017-02-05 20:02:58 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 2月5日 記憶(1)




 小学校2年生の頃、理由は覚えていないが母親に激しく怒られた。
理由は覚えていない、が、

「 あんたはうちの子じゃない!」

みたいなことを言われたのだろう
 はっきり覚えてるのは、大泣きしながら母親が仕事で使っていた赤のサインペンで破った自由帳に書いたこと。

“ ほんとのおかあさんをさがします ”

そして、俺は家出した。
 両親は共働きで、俺は小学校に入るまで母の職場の保育室で育った。
だから電車の乗り方は知っていたし、実際その時も当時の自宅から数百メートルの距離にある。
 T駅から電車に乗った、そして母の職場とは逆方面の電車に乗ったのは覚えている。
あとはその家出中に、誰か優しい女性と海に行った記憶がある。
そして、凄くまぶしい草原のイメージ。
 次にある記憶は、俺が目を覚ますと自宅で寝ていて、父親と母親が号泣して俺に縋り付いている場面だった。
 それからは、俺は普通に生活していたと思う。
中学~高校~大学~就職と、今を生きている。
 ただあの日以来、何か世界が変わったような感覚が、今でも拭いきれない。
それ以来、母が人が変わったように優しくなったからだ。










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