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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 2月24日 絵

2017-02-24 18:43:29 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 2月24日 絵




 昔、私が中学生のころ、

「 よーく絵を見てください!」

って誰もいないのに叫んでることで有名なおじさんが町にいました。
かなり有名な人みたいで、言葉は悪いけど、まあ頭のおかしな人だったんだと思います。
 何をするでもなく、町をフラフラしてました。
何度か警察のお世話になったこともあるらしいです。
 それで、友達と一緒の学校の帰り道、その人に遭遇しました。
相変わらず同じ文句を叫んでいて、私は、

“ 嫌だな・・・。”

って思って別の道を行こうと思ったんですけど、友達がスタスタとその人に近づいて行って、

「 何が?」

って聞いたんです。
 友達は他にもう一人いましたが、その子もびっくりしてました。
多分、中学生のころの特有の怖いもの知らずっていうか、イキガリっていうかだったんでしょうか。
 私は、

“ 女の子なのに危ないよ・・・。”

って思いながら見守ってたんですけど、その子はおじさんから何か貰って帰って来ました。

「 なんか、貰った・・・?」

封筒でした。
 中を開けてみると、一枚の写真が入っていました。
小さな小学校低学年ぐらいの女の子の写真でした。
 不思議なのは、女の子が真顔なんです。
小さな子の写真で真顔です。
 三人で見てたら、その写真を貰ってきた子が、

「 ヒッ!」

って言って写真を落としました。

「 どうしたの?」
「 目に・・・。」

言われて、拾い上げて見てみると、目に満面の笑みのおじさんが映ってたんです。
絵じゃなくて目です。

「 よーく目を見てください!」

遠くから声が聞こえて来たような気がして、私たちは写真を投げ捨て、逃げるように帰りました。
今思うと、あの写真の女の子・・・、まさかとは、思うんですけど・・・・。











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