日々の恐怖 2月25日 離島の夏
去年の夏の話です。
田舎暮らしなんで、夏でも家中の窓を網戸にしておくと、風が通って冷房いらず。
昼食後の昼寝をしてると、尿意で目が覚めました。
その流れで、外の景色が目に入る訳ですが、網戸の外に見たことのない婆さんが立ってます。
なんというか、見ただけで生理的な嫌悪というか恐怖と言うか、まともではないと思わせる婆さんです。
私と目が合うと、
「 開けろー、開けろー!」
と網戸をバンバン叩きます。
ひたすら叫びながら、叩きまくります。
昼日中に、これは怖いです。
驚きのあまり、しばらく動けないでいましたが、尿意の方がマックスになってきました。
しかし、目は離せない。
切羽詰まって混乱していたせいもあるのですが、私の選択は、
“ 網戸越しに、婆さんに放尿する。”
でした。
ブツを取り出したときに、婆さんの悲鳴が聞こえました。
いざ放水を婆さんに浴びせたら、絶叫を上げながら垣根を飛び越えて逃げて行きました。
2メートルを超える垣根なんですがね。
離島かつ過疎の村なんで、村民でないことは確かです。
地元のジジババに聞いてみたけど、そんなモノは見たこと聞いたことないと。
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