新イタリアの誘惑

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寺社巡り・東京⑥ ニコライ堂。都心に異彩を放つジョサイア・コンドルの名建築。

2020-09-08 | 寺社巡り・東京

 寺社巡りを再開しましょう。まずは東京復活大聖堂。正式名称は「日本ハリストス正教会」が前に付く。でも一般的には通称の「ニコライ堂」で通っている。

 日本で唯一の本格的ビザンチン様式の建築で、国の重要文化財に指定されている。日本近代建築の父・ジョサイア・コンドルの代表作だ。

 ニコライ堂という呼び名は、この聖堂を始め国内各地に聖堂を建ててハリストス正教会の教えを広めた功績者ニコライ・カサートキン大主教の名前からきている。

 設計者ジョサイア・コンドルは,今は無き鹿鳴館や旧岩崎邸、旧古河邸など明治期の日本に近代建築を普及させた功労者。1891年完成のこの建物は壁が厚く、小さな窓を持ち中央にドームが据えられた形。このドームはイスタンブールのアヤソフィアがモデルとされる。

 アーケードのある正門から敷地に入る。

 初めは気が付かなかったが、よく見ると十字架の形が変わっている。先端が4か所ではなく8か所ある「ロシアンクロス」。この形は「八端十字」といわれ、ロシア正教会特有のものとか。

 扉口にも、その形がよくわかる八端十字があった。中央にはキリストが描かれている。

 正教会も、元々はキリスト教。入口の壁にはマリア像が。

 祭壇中央には、イコンを備えた衝立イコノスタスが置かれる。

 この周辺は寺社の多い地区だが、その中でも全く違った様式でそびえるこの大聖堂は一際注目度が高く、しばしばスマホなどでその姿を納める人に出会った。

 ここから神田川に出ると、鉄筋のアーチ橋がある。これは聖橋。

 大聖堂を出てこの橋を渡ると、湯島聖堂に行きつく。二つの異文化の「聖」を結ぶため、公募で”聖なる橋”の名称が付けられた。新しく見えるが、この橋の完成は1927年と100年近くの歴史を持っている。

 聖橋を渡って湯島聖堂へ・・・。

 

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