新イタリアの誘惑

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上野歴史散歩⑥ 清水観音堂には、江戸時代からの名所「くるりと輪を描く月の松」がある。

2022-09-03 | 上野歴史散歩

 清水観音堂。最初は「しみず」観音堂と呼んでしまったが、正式の名称は「きよみず」観音堂。そのいわれを知れば間違いようのない名称だ。

 というのは、前回に触れたようにこの寺は京都の清水寺を模して造られたものだからだ。

 観音堂は丘の上に建設して、本家の清水寺の「清水の舞台」を連想させるロケーションに設定された。下から見上げると、入母屋造りの観音堂は、いかにも清水寺を思い出させる雰囲気を持っている。

 朱塗りの外観はすっきりとした風情。

 手水舎の龍はなかなかの貫禄だ。

 社殿に上る階段にも趣が感じられる。

 「清水の舞台」ももちろん設営されている。

 渡り廊下をくぐると、公園の広い道に出ることができる。

 上野独自のものもある。その筆頭は「月の松」。正面の松の枝が、まるで満月のように真ん丸に曲がって輪を描いている。どのようにしてこんな形ができるのかは不明だが、江戸時代にここが名所として有名になったようだ。

 その証拠に、歌川広重の名所江戸百景にも「上野山 月の松」「上野清水堂 不忍池」と2点も描かれている。実はこの松、1887年に一度枯れてしまったが、2012年に復元されて今日に至っている。

 この「月の松」からのぞくと、ちょうど真正面に弁天島の社殿が視界に入る。

 また、堂内には子育て観音が祀られており、毎年人形供養が行われている。境内には人形供養碑が建っている。

 ある日の夜、上野からの帰りがけに観音堂に立ち寄ったら、弁天堂がライトアップされてこんな風に輝いて見えた。

 

コメント (3)
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