横浜情報文化センターは、関東大震災の復興事業の一環として1929年に建設された。昭和初期の横浜を代表する建築だ。正面に堂々とした大階段が姿を現す。
両脇に大人も手が回らないほどの太い円柱を配し、まるで武士のような無骨ともいえる面構えで、入館者を出迎える。先に紹介した開港記念会館よりもとっつきにくい第一印象だ。
しかし、その太い円柱も実は化粧板を貼ったソフトな仕上がりになってることが、近付いてみるとよくわかる。
古典様式で直線的な手すりにも、踊り場付近ではアールデコ調のカーブが施されている。
2階から1階方向を見下ろす。階段の勾配はそこそこ急に見える。
天井から下がる照明は、意外にも和風なしつらえになっている。
改めて正面から見直す。約100年の年月を経てきた歴史の重みを感じさせる風格がにじみ出るたたずまいだ。
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