駅近くまで戻り、次のロマネスク教会を目指した。聖ウルスラ教会。
路地に入ると、石畳の道がしっとりと雨に濡れていい感じ。
ところで、聖ウルスラってどんな人?ウルスラ伝説を調べてみた。
ウルスラはブルターニュの王女。イングランド王から「息子の嫁に」と要請され、彼女は3つの条件を出した。①結婚まで、3年間の猶予②王子はキリスト教に改宗すること③ウルスラと10人の乙女、そして各々100人の侍女を従えてローマに巡礼が行われること。
これらの条件が認められ、ウルスラはローマ巡礼への旅に出た。しかし帰途フン族の襲撃に遭いウルスラと王子、そして1万人もの御供たちが皆殺しになってしまった。
その惨事の現場が実はケルンだったということらしい。古代ローマの墓地遺跡の上に立てられた4世紀ころの墓石に8歳の少女の名前としてウルスラの名が記されており、以来この地が巡礼の場として信仰を集めるようになったという。
堂内で最初に目に入ったのが、いかにも現代的なステンドグラス。
このデフォルメ感がなかなかだ。
別のステンドグラスも面白い。
対して、器に刻まれた人物像は相当に中世的。
高い空間のてっぺん付近にキリスト像が吊り下がっている。
このマリア像はなんとも美しい。
こんな群像もあった。
堂内を一通り見た後、入口右にある金の小部屋と名付けられた特別室に入った。ここだけは有料になっている。2ユーロを払って中に入ると、とんでもない光景が目前に現れた。
四面の壁という壁がすべて人骨によって埋め尽くされている。
この骨だらけ壁面には圧倒される。殉教者の人びとの骨を用いて造られたのだという。14世紀から17世紀にかけての聖遺物胸像が120体あった。
その中で中心に置かれているのが聖ウルスラ像だと、係員が教えてくれた。
いわゆる「骸骨寺」というものがヨーロッパにはいくつかあるが、とてもその感覚にはついて行けそうにもない。
骸骨寺はローマにもありますが、とても付いていけませんね。
ハルシュタットは美しい町ですよね。ただ、私は通り過ぎただけでしたので、改めて行きたい町の1つです。
それも相当な数のシャレコウベ。
宗教の違いとはいっても。。。