今回から再び「階段紀行」の東京編に戻ります。まだまだ東京にはいろいろな階段がありますよ。
渋谷の高級住宅街にある松涛美術館は、周囲との調和を考えてかしっとりと落ち着いた外観になっている。
階段は少々暗めの照明だが、踊り場付近の照明によって、温かい色調が支配する。
少し階段を上ると、左手の手すりが延びて自然に上方に導かれる。
上階に上って下を見下ろす。楕円形の縁取りの中に、階段がリズミカルにテンポを刻んでいる。
見る角度によっては、手すりの土台にある白い枠が、アクセントとして浮き出すような感じにさせられる。
踊り場に設けられたスペースには、小さな彫刻作品が納められていて、上る途中の観客に喜びをプレゼントしてくれる。
美術館としては異例中の異例、館内に噴水があり、階段から見下ろすことが出来る。
段の1つ1つが直線と曲線とによってつながる様が、上か上からの俯瞰でよくわかり、その連続が絵画作品とはまた違った楽しみを与えてくれた。
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