新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

階段紀行・日本 東京編㉓ 松濤美術館の、温かくしっとりとした螺旋階段

2023-04-22 | 階段紀行・日本

 今回から再び「階段紀行」の東京編に戻ります。まだまだ東京にはいろいろな階段がありますよ。

 渋谷の高級住宅街にある松涛美術館は、周囲との調和を考えてかしっとりと落ち着いた外観になっている。

 階段は少々暗めの照明だが、踊り場付近の照明によって、温かい色調が支配する。

 少し階段を上ると、左手の手すりが延びて自然に上方に導かれる。

 上階に上って下を見下ろす。楕円形の縁取りの中に、階段がリズミカルにテンポを刻んでいる。

 見る角度によっては、手すりの土台にある白い枠が、アクセントとして浮き出すような感じにさせられる。

 踊り場に設けられたスペースには、小さな彫刻作品が納められていて、上る途中の観客に喜びをプレゼントしてくれる。

 美術館としては異例中の異例、館内に噴水があり、階段から見下ろすことが出来る。

 段の1つ1つが直線と曲線とによってつながる様が、上か上からの俯瞰でよくわかり、その連続が絵画作品とはまた違った楽しみを与えてくれた。

 


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