新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

彫刻の森美術館⑧ 喜びなのか、絶望なのか。愉快そうにも、恐ろしそうにも。千変万化の作品群

2020-05-16 | 箱根・彫刻の森美術館

 少し歩くと、悠然と立つ男の像がある。これは「山野を歩くゴッホ」。オシップ・ザッキンの作品だ。確か、ゴッホの最期の地となったフランスのオーヴェル・シュル・オワーズの町にもこの彫像が立っていた記憶がある。

 作者のザッキンに関しては、隅田川に架かる中央大橋に彼の作品「メッセンジャー」が立っている。隅田川とセーヌ川との友好を記念してパリ市から寄贈されたものだ。

 その先には木で造られたネットの森がある。

 入口に設置されているのは、ジョアン・ミロの「人物」。彼独特のユーモラスな表現だ。

 これは「断絶」と題された造形。伊本淳作。複雑に組み合わされたもろもろが一塊になった時、ある一定方向を指し示したような形。その方向は喜びなのか絶望なのか、、、。

 ちょっと息苦しくなってきそうなので、「天への道」(マイスカイホール)に足を進めよう。長い階段を上って行くと、その先に大きな球体が浮かんでいる。

 大きさは人と比較すればよく分かるが、かなりの大きさだ。私的には、あの球体に乗って大空へ飛び立てればなあ、と思ってしまう。

 木陰には石でできた顔面が置いてあった。「白い仮面をつけた頭像」。ライナー・クリスターの作品。愉快そうにも、恐ろしそうにも、見る人の感性によって大きく分かれそうな造形だ。

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 彫刻の森美術館⑦ 北村西望、... | トップ | 彫刻の森美術館⑨ たくましさ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

箱根・彫刻の森美術館」カテゴリの最新記事