新イタリアの誘惑

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南仏・コートダジュールへ⑨ モナコ中 グレースケリー大公妃は今、結婚式を挙げた大聖堂で永遠の眠りについていた

2021-12-18 | 南仏・コートダジュール

 海抜60mのモナコ旧市街の高台に上った。ここからはモナコ港の全景が一望だ。

 まず目指すのは大公宮殿。1215年にジェノヴァが築いた要塞跡に建てられたルネサンス様式のすっきりした建物だ。

 ここは、あのハリウッド女優グレースケリーが大公妃となって移住し、約40年間住んでいた館でもある。

 街歩きを始めてすぐに気が付いた。あちこちにグレースの写真がパネルになって掲示されている。

 若かりし頃のレーニエ大公との2ショット。

 こちらは彼女が末娘のステファニー王女と一緒に散歩している風景が収められた写真だ。まさに写真と同じ通りに掲示されていた。

 モナコ大聖堂も大公宮殿と同じモナコ・ヴィル地区にあった。ローマヴィザンチン様式の華やかなファザードが美しい。

 正面入口前でも写真パネルを見つけた。1956年4月19日に行われた結婚式の模様だ。全ヨーロッパに生中継されたほどの大イベントだった。華やかな結婚式の写真は、大聖堂を埋め尽くす大観衆に祝福される幸せそうな2人の姿が映されている。

 レーニエ3世とはカンヌの映画祭で知り合った。グレースはハリウッドのトップ女優という看板をすべて打ち捨ててモナコの妃となり、結婚後は1度も映画に出演することはなかった。

 結婚式から26年後の53歳時、自動車事故で不慮の死を遂げたグレースは、ここ大聖堂で葬儀が行われ、この場所で永遠の眠りについている。

 墓碑には本名の 「gratia patricia」と記されている。絶えることのない花がそこに添えられていた。

 司教座や祭壇にはカッラ-ラ(イタリア)産の白大理石が使われている。

 主祭壇の上方には大きな祭壇画が黄金に輝く。

 清らかな聖母像もあった。

大聖堂を振り返りながら、次へと移動した。

 

 

 

 


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