極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

天と地の差を図る。

2012年09月07日 | 時事書評

 

 




【変わるもの】

独立行政法人海洋研究開発機構の地球深部探査船「ちきゅう」は、本年7月26日より八戸沖合で
海底下炭素循環システムと地下生命活動の解明(統合国際深海掘削計画(IODP)第337次研究航
海)のため下北八戸沖石炭層生命圏掘削を実施してていたが、9月6日、海底下からの掘削深度
2,111mを超え、海洋科学掘削の世界最深度記録を更新しましたという。なお、引き続き、掘削
を進め、9月下旬まで調査を継続する予定とか。

下北八戸沖石炭層生命圏掘削

尚、
これまでの海洋科学掘削の世界最深度記録は1993年に米国のジョイデスレゾリューション
号が
赤道太平洋エクアドル沖でライザーレス掘削により到達した海底下2,111m(水深3,462.8m)。

【変わらぬもの】

同じ、9月6日にダイヤモンドビジネスオンラインで、旧態依然の日銀を批判している(高橋洋
一「野田政権誕生1年、民主党政権のパフォーマンス総点検」)。NHKのインタビューを受
けたクルーグマン・プリンストン大教授が、日本の小泉-安倍政権期の2003~2007年の景気回
復過程に注目し、あのときに、日銀がヘマ(2006年3月に日銀が量的緩和を解除したこと)をせ
ずに、そのまま経済の成り行きに任せていたら、日本はデフレから脱却して、今よりまともな
経済状況になっていたとの指摘を引用していた。



そして現在も変わっていないとし、日銀は、2月14日、「消費者物価の前年比上昇率で、当面は

1%を目途とする」と決めたが、3月から7月までの消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)の
対前年同月比のデータは、0.2%、0.2%、▲0.1%、▲0.2%、▲0.3%となっており、1%から
ほど遠い状態の上に、日銀が何もしない言い訳として、日本のデフレは人口減少が原因である
と言っているというのだ。



そこで、白川総裁の講演資料を分析し、元になっている資料が恣意的で適切でないとして、自
らデータ解析し直したところ、IMF(国際通貨基金)統計から、先進国(オーストラリア、
オーストリア、ベルギー、カナダ、キプロス、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンラン
ド、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、アイスランド、アイルランド、イスラエル、イタリ
ア、日本、韓国、ルクセンブルグ、マルタ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポル
トガル、シンガポール、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾、
イギリス、アメリカの計34ヵ国)を選択し、それぞれの国で、2000年代の人口増加率の平均(
横軸)とインフレ率(縦軸)をプロットした。相関係数は▲0.01で、人口増加率とインフレ率
は限りなく無関係となるというのだ(上図参照)。現行のデフレーションは、
技術革新の影響
が大きいと考えているので、人口減少だという馬鹿げたことを信用しない
が、この誤った認識
を基に経済運営し国民福祉を阻害した場合、責任は必ず取ってもらえれば
問題ない。その上で
日銀を廃止すればよいのではないかと。



【変わるもの】



オバマが再選されるだろうが、しかし、輸出倍増で雇用創出するとしているから手強い。雇用
創出の中身を巡ってわたし(たち)とは意見を、あるいは定義を異にするが、経済が分かって
る賢者だ。ヘマをやらなければオバマのアメリカは変わるだろう。


【2つの放射性セシウム測定技術】

 

昨日、東京大学の浦環教授と海上技術安全研究所などが、東京電力福島第1原発の事故で流出し
た海底の放射性セシウムの濃度を1秒毎に連続計測することに成功したと発表。従来は沖合の特
定の場所を単発的にしか計測できなかったが、測定器を船でえい航しながら計測。局地的に濃度
が高いホットスポットの発見や、台風なとの影響による分布の変化の解明など、きめ細かい観測
に役立つという。カンマ線の測定器を海水の圧力や振勤なとに耐えられるように改良した。水
深500メートルの海底でも使える言則宝器の全長は8メートルで重さは1詣キログラム。ワイヤを
つけて、船でえい航しながら計測。研究グループは8月、茨城県北茨城市沖合と福島県いわき市
の海底を測定した。北茨城市では、放射性セシウムの濃度が海岸近<から沖合に向かって4分の
1程度に下がることを確かめた。文部科学省と実施してきた定点観測の値ともほぼ一致したとい
う。この測定器を使えば、広範囲の海底の放射性セシウムの濃度分布を把握できるとも。

もう1つの測定は、産業総合技術研究所(NEDO)の農業用水や河川水(環境水)中の低濃度の
放射性セシウムをプルシアンブルー担持不織布によって濃縮し、従来よりも迅速に分析するも
ので、溶存態放射性セシウム濃度は、多くの場所で水1リットルLあたり0.2Bq(以下、Bq/Lと
表記)以下と非常に低濃度であるため、本方法で用いるゲルマニウム半導体検出器では約6~
13時間でも定量ができない。そのため大量の水を長時間かけて濃縮し測定する必要があったが、
今回開発した技術により、溶存態放射性セシウムを、従来の1/10以下の前処理・測定時間(
それぞれ約30分~1時間で可能)で、従来からの2リットルの水を長時間測定する方法の1/10
程度の濃度(0.01Bq/L)まで測定できるという。



さて、今日も沢山の情報が飛びかうなかで流されず、自律的に情報処理し、瞬時に判断すると
いうこと、そして、その情報との向かい合うこと、あるいはそれとの間合いの取り方など日々
刻々と
こなし、前に進めていくことに疲れることもしばしば。そんななかで、やっと今日のブ
ログを書き留めることができたが、改めて、ものの見方にはやはり大きな、天と地ほどの差に
やけに大きいことに驚ろかされたそんな一日が終わった。日々新た-苟(まこと)に日に新た
にせば、日々に新た、また日に新たならん(四書五経「大学」)と腑に落とす。

 

コメント
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