早くもダイビング最終日。
今朝のダイビングはいつもより1時間早い、6時スタート。
きょうは母船がセンポルナへ帰るので、シパダン3ダイブだけで終わってしまう日だ。
6時スタートなら、4ダイブしてからセンポルナに向かったって、楽勝で夕方までに帰れるし、フライトの24時間前にエキジットだってできるのになあ。スタッフが早くおうちに帰りたいがためにセンポルナ帰港日は3本にしたとしか思えない。スタッフへの帰りたい優先ではなく、顧客満足を優先すべきなんだけどね。このあたりがこの船の、どーもいけないところだ。
また、3人の方が下船されるが、わざわざマブールからシパダンに移動してきて、シパダンからスピードボートでセンポルナへ、という、そこにシパダンがあっても潜れない、なんとも気の毒な遠回りだ。
まあまあ、そんなことは置いといて、やうやう白くなりゆくシパダンってのは、厳かにすら見える。
ようやくサンライズ。
むかしは島で朝を迎えていたことが、今となっては、なにか現実ではなかったような感覚になり、そしてまた、今それができないことが、なんとも歯がゆい。
1stダイブはバラクーダポイント。
きょうも、ウォル沿いではなく、砂地の上からスタート。
泳いでいくと、50匹くらいのしょぼいバラクーダの群れがいた。
う~ん、これじゃあねぇ、とやりすごし、コーラルガーデン側に向かっていくと、外洋から、バラクーダの小規模な群れがやってきた。
せめてさっきのと合体してくれないかしら。
そしてもうちょっとたつと、またまた沖から、ぞろぞろバラクーダがやってきた。皆、最初の群れがいた西にむけて泳いでゆくので、私たちもそれについてゆくと、小群れだったものが結集し大群となり、あれよあれよという間にトルネード発生。
バラクーダのところには先客がいたが、彼らはあっさり去っていってしまったので、トルネードはわれわれセレベスエクスプローラー組だけのものとなった。
ふだんは、「バラクーダはバブルが嫌いだから、絶対、群れに入らないように」と口をすっぱくしていうトムが、このときばかりは、「突っ込めー!」のサイン。みんなでバラクーダの群れに突入。楽しいひととき。あとはカンムリブダイの50匹ほどの小さな群れも登場し、これぞシパダンな1本。
2ndダイブはスタッグホーンクレスト。
キャプテン・ダスリに75mまでバディで行ってくれ、と言われるがお断りする。何か見たいのではなく、落し物宝さがしにゆきたいようだ。スタッグホーンは透明度が抜けていて、青くて温かい。隣の隣、タートルパッチとは、まるで別の海のような海の色、水温だ。大物もレアものもいないが、とにかくきれい。そして、リーフ上のサンゴが美しい。途中、流れが強めになり、そのまま流れていくと、ロブスターレイアーを通過し、ハンギングガーデンでエキジット。
そして3rdダイブはバラクーダポイント。
またバラクーダの群れにまみれ、と行きたいところだが、途中でギンガメアジの群れに会っただけ。トムも、他のリゾートからのダイブマスターたちも、皆、流れが止まったサインを出していたが、ほんとうに停滞してしまった。今回は、ゲストリレーションズ兼ウェイターのエリエルもついてきた。オープンウォーターで経験タンク本数10本。なんだかゲージを凝視していることが多く、せっかくの水中景観はあまり見ていなさそう。エリエルはAriel、Englishの正しい発音は、べた読みのエリエルではないので、日本人にはちょっと発音しにくい音。マレーシアでは、名前の最後の音を愛称として呼ぶことが多いので、最近は「ルー」と呼んでいる。「ルー!」と呼べば、答えてくれる。ラストダイブはもう、のんびりを通り越して、がっかりとしかいえない。
あーあ、また終わっちゃった。
この4日間、この季節らしく海はペタペタだったが、透明度はスタッグホーンクレストをのぞいては、季節的にはいまいち。今回は全ポイント潜ると言っていたが、結局、ウェストリッジからタートルカバーンまでのところは、とうとう通過しなかった。
母船に戻ると、毎度のことながら余韻にひたる間もなく、あわただしく器材をゆすぎ、そして、サンデッキへあがっての器材干しにみんなバタバタ。ボートマンが、パーミットのダイビングフラッグをJETTYに返しにゆき、戻ってくると即撤収!
遠ざかるシパダン。
むかしは、だんだん小さくなるシパダンをながめながら感傷にひたったものだが、この船だと、「次はいつにしようかな」くらいで、気分は淡々。
とりあえず、器材を全部干したらランチだ。まだまだ時間は早い。
強い日差しと風で、器材はよく乾きそうだ。
サバ・フラッグもこんなにはためいている。
唐突ですが、ここで不確かなウンチクを一発。
前にSDCのダイブマスターから習ったのだが、サバ州旗の色にはこんな意味がある。う~ん、忘れた、って言いながらではあったけれど。キナバル山がロイヤルブルーで強さと強調を、背景のブルーは統一と繁栄を、右上のジルコンブルーは平和、白は正義と潔白、赤は勇気と決意を示すんだそうだ。
サンデッキで昼寝を試みたが、屋根の下でもどうにも暑い。しばらくは、名も知らぬセレベス海の島々をみていた。すれ違う小船に手をふったら、通りかかったエリエルが、「知り合いなの?」と真顔で聞いてきた。ぷぷっ。あきてきたので、部屋に戻って眠ることにした。
センポルナには16時頃には着いた。まだ早い。やっぱりもう1ダイブ、余裕でできたじゃん。部屋の前で外をながめていると、スピードボートからトムが、「タワウへ帰るぜぃ!」と手をふってきた。あらら、やっぱりご帰宅ですかい。少し時間を置いて、キャプテンのダスリや裏方のスタッフも数名、センポルナに家がある人々がいそいそと降りていった。そして、エアコン修理のお兄さんたちが乗ってきた。なんかよく修理呼んでいる気がする。
小一時間たって、私たちもセンポルナへじゃらんじゃらんしにゆくことになった。両替が目的の人と、ビールを買いたい人。エリエルとジェリーが同行。まずは両替のためにメイバンクにゆくが、両替窓口は17時で終了のところに17時3分に到着したものだから、まだ中にスタッフがいても、もちろん開けてはくれない。ジェリーがあけてジェスチャーをするが、天岩戸。どうしても替えたい人はATMでキャッシングするしかない。
そのあとビールを求めてスーパー・ミレメワへむかう。途中、撞球場(プールバーではない)の横を通るが、超ガラが悪い風情。スーパーにたどりつくと、エリエルたちはミレメワ横のパン屋兼ケーキ屋に先に入っていった。朝のダイビング前のスナック、ロールケーキを調達か?
ショーケースには、不明な着色料がいろいろとつかってありそうな、ファンシーな(?)ケーキが…。
わたしは、ここでしっかりカヤジャム(ココナッツジャム)を調達。5月10日までしか日持ちしない。ミレメワ併設のパン屋で売っているカヤジャムはなめらかすぎて、本当は、KKのスーパーで売っているような、もっとザラっぽいほうが好みだがないものは仕方ない。
続いてスーパー側へ移動。入り口のところにお酒が置いてあるが、フィリピンのお酒がメインでビールはない。フィリピノラムのタンドゥアイがあったが、シパダン島で飲む限りは、おいしかった。タンドゥアイを提案するが、誰もとりあってくれなかったので断念。さびしいね。皆様はここでサバティーを買う。
ミレメワから、元来た道を市場の方へ下っていくと、通りのむこうにオカマちゃんが3人いた。みんなわれわれ日本人をめっちゃ見てる。センポルナでオカマを見たのははじめてなので、こちらもめちゃめちゃ見てやる。彼らはなんとなくくねくね笑顔をふりまいていた。
ビールを求め、続いて、最近オープンした様子のスーパー・ジャイアントへ。店内探し回るのも大変なので、さっさと従業員にビールはどこかたずねるが、わからない様子で確認しに行ってくれた。しばらくして戻ってくると、「ビールは置いていない」との返事。東南アジアのスーパーといえば、そりゃジャイアントでしょう、なジャイアントにすらビールがない…。本当に、このムスリム色の濃いセンポルナでは、ビールは入手困難なアイテムになってしまったのだ。
ジャイアントを出ると、セレベス・エクスプローラーで去年までは働いていた、バイピンとヤンというボートマンがて、「ないすつーみーちゅーあげいん」と、いちおうしぇーくはんずとかしてみる。そして、他になくてもここなら絶対BEERがあるというマブール・カフェへ。道すがら、皆、アイスクリームを買って食べる。ヤムとドリアンのダブル。
マブール・カフェに近づくと、ずんぐりむっくりのおっさんが、なにかエリエルたちに言ってきている。どっかで見たことがある男だ。ん?こいつは…。フィリピン人のエディだ!うぎゃー。昔、ボルネオ・ダイバーズのコックだったけど、ゲストにマジックを無理に披露したり、迷惑キャラだったので苦情続出だった。しばらくして、エディは私に気づき、「ハ~イ!今、そこでレストランやってる。スペシャルディスカウント!ちょっとだけでもcome!」とかなんとか言っているが、「今はビジー」としかってぃんぐ。エディには退散いただき、マブール・カフェで、やっとTiger Beerをゲット。iPhoneをすかさず店の無線につなぐ。
店を出て、JETTYにむけて歩いてゆくと、KEDAI KOPIみたいなところで、「ジェリーサン、サンポサンポ!?」と声をかける男性。ジェリーに「知ってるよね?アブディラにいたチョクさん」と言われるが、私はアブディラはアウェーだったので、よくわからない。センポルナなんて、小さい町だから、すぐにリゾート関連で働いていた人とはちあわせてしまうんだなあ。
センポルナを歩くたびごとに、新たなダイビング・サービスが増えている気がしてしようがない。今、シパダンのパーミットはすべてのダイビング・オペレーターが1日13人枠らしいが、もう、これ以上増えないで。むしろ、減ってほしいくらい。そしてセンポルナのショップでは、皆、犬を飼っている。1件のサービスの犬がついてきて、ジェリーになつく。
ダイビングオペレーターといえば、私のログに貼ってあるシパダン・ダイブ・センターのステッカーを見て、エリエルが、「マブールにSDCができるようだ」と話していた。SDCは、シパダンクローズの際に、マブールに土地をGETしたが、不法占有している住民達の立ち退きが難航し、断念したと聞いていた。すでに別のオペレーターに権利を売り渡したとも聞いていたが…。エリエルいわく、マブール交番(?)の近くに、SDCと書かれた施設が、すでに建築終了間際な感じでできてきていると。SDCがマブールに再オープンしたところで、シパダン時代の再来はないことはわかっているが、どうにも気になる情報ではある。
Jettyに戻ると、ゴミが臭い。本当にゴミだらけ。
母船の迎えを待つうちに、臭いながらも、いい感じにサンセットになってきた。
夕闇に、自己主張をするドラゴンイン。
ドラゴンインのまわりがあまりにゴミだらけなので、あしたドラゴンインでデーユースする人々は、かるく衝撃を受けていた。
シパダンで潜っていても、バラクーダポイントからミッドリーフあたりだと、今でもダイナマイトフィッシングの音はするし、ゴミの不法投棄はあるし、昔に比べれば、海上の安全度ははるかに高くなって入るものの、不法行為はあとをたたない。
そういえば、私もはじめてシパダンへゆくとき、センポルナのゴミだらけ、にごにごの海を見て、ここからボートでわずか1時間の海が、そんなきれいなはずがない、とものすごい猜疑心に陥ったことを思い出した。
不思議な湧き方の雲。
センポルナ版寝姿山。
来るたびに、変わった形の山だなぁ、と思っていたが、エリエルに「あの山の名前は?」と聞くと、「ぐぬんおらん」との答え。ぐぬんが山、おらんが人。聞いたことないけど、本当か。
船に帰りつき、部屋に戻ろうとすると、右舷側は、エアコンの修理のお兄ちゃんたちが場所をふさいでいて通れない。左舷側には、カラのオイルタンクがふたつ置いてある。こんなところに置きっぱなしにして…くらいに思ってどかし、何も考えずにペタペタと歩くが、どうも足の裏がくっつく感じがする。げ!ペンキ塗りたてだ!サンデッキにあがって、船首から降りようかと思うが、「降りられないよ」と言われる。そう、船首もペンキ塗りたて。私が足跡を残したことは封印して、ラウンジから、厨房経由、部屋へ帰った。足にはターコイズブルーのペンキべったり。まったく、こんな混んでるときに、ペンキ塗りすることが間違ってる。明日からロシア人団体が入ると聞いているがロシア人のために、キレイキレイしてるのかな?
みんなでディナーとビールとおつまみで、しばらく話をしていたが、早々にビールも枯渇し、みんな10時頃には眠ってしまった・・・。
今朝のダイビングはいつもより1時間早い、6時スタート。
きょうは母船がセンポルナへ帰るので、シパダン3ダイブだけで終わってしまう日だ。
6時スタートなら、4ダイブしてからセンポルナに向かったって、楽勝で夕方までに帰れるし、フライトの24時間前にエキジットだってできるのになあ。スタッフが早くおうちに帰りたいがためにセンポルナ帰港日は3本にしたとしか思えない。スタッフへの帰りたい優先ではなく、顧客満足を優先すべきなんだけどね。このあたりがこの船の、どーもいけないところだ。
また、3人の方が下船されるが、わざわざマブールからシパダンに移動してきて、シパダンからスピードボートでセンポルナへ、という、そこにシパダンがあっても潜れない、なんとも気の毒な遠回りだ。
まあまあ、そんなことは置いといて、やうやう白くなりゆくシパダンってのは、厳かにすら見える。
ようやくサンライズ。
むかしは島で朝を迎えていたことが、今となっては、なにか現実ではなかったような感覚になり、そしてまた、今それができないことが、なんとも歯がゆい。
1stダイブはバラクーダポイント。
きょうも、ウォル沿いではなく、砂地の上からスタート。
泳いでいくと、50匹くらいのしょぼいバラクーダの群れがいた。
う~ん、これじゃあねぇ、とやりすごし、コーラルガーデン側に向かっていくと、外洋から、バラクーダの小規模な群れがやってきた。
せめてさっきのと合体してくれないかしら。
そしてもうちょっとたつと、またまた沖から、ぞろぞろバラクーダがやってきた。皆、最初の群れがいた西にむけて泳いでゆくので、私たちもそれについてゆくと、小群れだったものが結集し大群となり、あれよあれよという間にトルネード発生。
バラクーダのところには先客がいたが、彼らはあっさり去っていってしまったので、トルネードはわれわれセレベスエクスプローラー組だけのものとなった。
ふだんは、「バラクーダはバブルが嫌いだから、絶対、群れに入らないように」と口をすっぱくしていうトムが、このときばかりは、「突っ込めー!」のサイン。みんなでバラクーダの群れに突入。楽しいひととき。あとはカンムリブダイの50匹ほどの小さな群れも登場し、これぞシパダンな1本。
2ndダイブはスタッグホーンクレスト。
キャプテン・ダスリに75mまでバディで行ってくれ、と言われるがお断りする。何か見たいのではなく、落し物宝さがしにゆきたいようだ。スタッグホーンは透明度が抜けていて、青くて温かい。隣の隣、タートルパッチとは、まるで別の海のような海の色、水温だ。大物もレアものもいないが、とにかくきれい。そして、リーフ上のサンゴが美しい。途中、流れが強めになり、そのまま流れていくと、ロブスターレイアーを通過し、ハンギングガーデンでエキジット。
そして3rdダイブはバラクーダポイント。
またバラクーダの群れにまみれ、と行きたいところだが、途中でギンガメアジの群れに会っただけ。トムも、他のリゾートからのダイブマスターたちも、皆、流れが止まったサインを出していたが、ほんとうに停滞してしまった。今回は、ゲストリレーションズ兼ウェイターのエリエルもついてきた。オープンウォーターで経験タンク本数10本。なんだかゲージを凝視していることが多く、せっかくの水中景観はあまり見ていなさそう。エリエルはAriel、Englishの正しい発音は、べた読みのエリエルではないので、日本人にはちょっと発音しにくい音。マレーシアでは、名前の最後の音を愛称として呼ぶことが多いので、最近は「ルー」と呼んでいる。「ルー!」と呼べば、答えてくれる。ラストダイブはもう、のんびりを通り越して、がっかりとしかいえない。
あーあ、また終わっちゃった。
この4日間、この季節らしく海はペタペタだったが、透明度はスタッグホーンクレストをのぞいては、季節的にはいまいち。今回は全ポイント潜ると言っていたが、結局、ウェストリッジからタートルカバーンまでのところは、とうとう通過しなかった。
母船に戻ると、毎度のことながら余韻にひたる間もなく、あわただしく器材をゆすぎ、そして、サンデッキへあがっての器材干しにみんなバタバタ。ボートマンが、パーミットのダイビングフラッグをJETTYに返しにゆき、戻ってくると即撤収!
遠ざかるシパダン。
むかしは、だんだん小さくなるシパダンをながめながら感傷にひたったものだが、この船だと、「次はいつにしようかな」くらいで、気分は淡々。
とりあえず、器材を全部干したらランチだ。まだまだ時間は早い。
強い日差しと風で、器材はよく乾きそうだ。
サバ・フラッグもこんなにはためいている。
唐突ですが、ここで不確かなウンチクを一発。
前にSDCのダイブマスターから習ったのだが、サバ州旗の色にはこんな意味がある。う~ん、忘れた、って言いながらではあったけれど。キナバル山がロイヤルブルーで強さと強調を、背景のブルーは統一と繁栄を、右上のジルコンブルーは平和、白は正義と潔白、赤は勇気と決意を示すんだそうだ。
サンデッキで昼寝を試みたが、屋根の下でもどうにも暑い。しばらくは、名も知らぬセレベス海の島々をみていた。すれ違う小船に手をふったら、通りかかったエリエルが、「知り合いなの?」と真顔で聞いてきた。ぷぷっ。あきてきたので、部屋に戻って眠ることにした。
センポルナには16時頃には着いた。まだ早い。やっぱりもう1ダイブ、余裕でできたじゃん。部屋の前で外をながめていると、スピードボートからトムが、「タワウへ帰るぜぃ!」と手をふってきた。あらら、やっぱりご帰宅ですかい。少し時間を置いて、キャプテンのダスリや裏方のスタッフも数名、センポルナに家がある人々がいそいそと降りていった。そして、エアコン修理のお兄さんたちが乗ってきた。なんかよく修理呼んでいる気がする。
小一時間たって、私たちもセンポルナへじゃらんじゃらんしにゆくことになった。両替が目的の人と、ビールを買いたい人。エリエルとジェリーが同行。まずは両替のためにメイバンクにゆくが、両替窓口は17時で終了のところに17時3分に到着したものだから、まだ中にスタッフがいても、もちろん開けてはくれない。ジェリーがあけてジェスチャーをするが、天岩戸。どうしても替えたい人はATMでキャッシングするしかない。
そのあとビールを求めてスーパー・ミレメワへむかう。途中、撞球場(プールバーではない)の横を通るが、超ガラが悪い風情。スーパーにたどりつくと、エリエルたちはミレメワ横のパン屋兼ケーキ屋に先に入っていった。朝のダイビング前のスナック、ロールケーキを調達か?
ショーケースには、不明な着色料がいろいろとつかってありそうな、ファンシーな(?)ケーキが…。
わたしは、ここでしっかりカヤジャム(ココナッツジャム)を調達。5月10日までしか日持ちしない。ミレメワ併設のパン屋で売っているカヤジャムはなめらかすぎて、本当は、KKのスーパーで売っているような、もっとザラっぽいほうが好みだがないものは仕方ない。
続いてスーパー側へ移動。入り口のところにお酒が置いてあるが、フィリピンのお酒がメインでビールはない。フィリピノラムのタンドゥアイがあったが、シパダン島で飲む限りは、おいしかった。タンドゥアイを提案するが、誰もとりあってくれなかったので断念。さびしいね。皆様はここでサバティーを買う。
ミレメワから、元来た道を市場の方へ下っていくと、通りのむこうにオカマちゃんが3人いた。みんなわれわれ日本人をめっちゃ見てる。センポルナでオカマを見たのははじめてなので、こちらもめちゃめちゃ見てやる。彼らはなんとなくくねくね笑顔をふりまいていた。
ビールを求め、続いて、最近オープンした様子のスーパー・ジャイアントへ。店内探し回るのも大変なので、さっさと従業員にビールはどこかたずねるが、わからない様子で確認しに行ってくれた。しばらくして戻ってくると、「ビールは置いていない」との返事。東南アジアのスーパーといえば、そりゃジャイアントでしょう、なジャイアントにすらビールがない…。本当に、このムスリム色の濃いセンポルナでは、ビールは入手困難なアイテムになってしまったのだ。
ジャイアントを出ると、セレベス・エクスプローラーで去年までは働いていた、バイピンとヤンというボートマンがて、「ないすつーみーちゅーあげいん」と、いちおうしぇーくはんずとかしてみる。そして、他になくてもここなら絶対BEERがあるというマブール・カフェへ。道すがら、皆、アイスクリームを買って食べる。ヤムとドリアンのダブル。
マブール・カフェに近づくと、ずんぐりむっくりのおっさんが、なにかエリエルたちに言ってきている。どっかで見たことがある男だ。ん?こいつは…。フィリピン人のエディだ!うぎゃー。昔、ボルネオ・ダイバーズのコックだったけど、ゲストにマジックを無理に披露したり、迷惑キャラだったので苦情続出だった。しばらくして、エディは私に気づき、「ハ~イ!今、そこでレストランやってる。スペシャルディスカウント!ちょっとだけでもcome!」とかなんとか言っているが、「今はビジー」としかってぃんぐ。エディには退散いただき、マブール・カフェで、やっとTiger Beerをゲット。iPhoneをすかさず店の無線につなぐ。
店を出て、JETTYにむけて歩いてゆくと、KEDAI KOPIみたいなところで、「ジェリーサン、サンポサンポ!?」と声をかける男性。ジェリーに「知ってるよね?アブディラにいたチョクさん」と言われるが、私はアブディラはアウェーだったので、よくわからない。センポルナなんて、小さい町だから、すぐにリゾート関連で働いていた人とはちあわせてしまうんだなあ。
センポルナを歩くたびごとに、新たなダイビング・サービスが増えている気がしてしようがない。今、シパダンのパーミットはすべてのダイビング・オペレーターが1日13人枠らしいが、もう、これ以上増えないで。むしろ、減ってほしいくらい。そしてセンポルナのショップでは、皆、犬を飼っている。1件のサービスの犬がついてきて、ジェリーになつく。
ダイビングオペレーターといえば、私のログに貼ってあるシパダン・ダイブ・センターのステッカーを見て、エリエルが、「マブールにSDCができるようだ」と話していた。SDCは、シパダンクローズの際に、マブールに土地をGETしたが、不法占有している住民達の立ち退きが難航し、断念したと聞いていた。すでに別のオペレーターに権利を売り渡したとも聞いていたが…。エリエルいわく、マブール交番(?)の近くに、SDCと書かれた施設が、すでに建築終了間際な感じでできてきていると。SDCがマブールに再オープンしたところで、シパダン時代の再来はないことはわかっているが、どうにも気になる情報ではある。
Jettyに戻ると、ゴミが臭い。本当にゴミだらけ。
母船の迎えを待つうちに、臭いながらも、いい感じにサンセットになってきた。
夕闇に、自己主張をするドラゴンイン。
ドラゴンインのまわりがあまりにゴミだらけなので、あしたドラゴンインでデーユースする人々は、かるく衝撃を受けていた。
シパダンで潜っていても、バラクーダポイントからミッドリーフあたりだと、今でもダイナマイトフィッシングの音はするし、ゴミの不法投棄はあるし、昔に比べれば、海上の安全度ははるかに高くなって入るものの、不法行為はあとをたたない。
そういえば、私もはじめてシパダンへゆくとき、センポルナのゴミだらけ、にごにごの海を見て、ここからボートでわずか1時間の海が、そんなきれいなはずがない、とものすごい猜疑心に陥ったことを思い出した。
不思議な湧き方の雲。
センポルナ版寝姿山。
来るたびに、変わった形の山だなぁ、と思っていたが、エリエルに「あの山の名前は?」と聞くと、「ぐぬんおらん」との答え。ぐぬんが山、おらんが人。聞いたことないけど、本当か。
船に帰りつき、部屋に戻ろうとすると、右舷側は、エアコンの修理のお兄ちゃんたちが場所をふさいでいて通れない。左舷側には、カラのオイルタンクがふたつ置いてある。こんなところに置きっぱなしにして…くらいに思ってどかし、何も考えずにペタペタと歩くが、どうも足の裏がくっつく感じがする。げ!ペンキ塗りたてだ!サンデッキにあがって、船首から降りようかと思うが、「降りられないよ」と言われる。そう、船首もペンキ塗りたて。私が足跡を残したことは封印して、ラウンジから、厨房経由、部屋へ帰った。足にはターコイズブルーのペンキべったり。まったく、こんな混んでるときに、ペンキ塗りすることが間違ってる。明日からロシア人団体が入ると聞いているがロシア人のために、キレイキレイしてるのかな?
みんなでディナーとビールとおつまみで、しばらく話をしていたが、早々にビールも枯渇し、みんな10時頃には眠ってしまった・・・。