20170302
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記2月(3)やっちゃんと赤坂迎賓館展へ
娘といっしょに赤坂迎賓館の一般公開を見てきて楽しかったよ、という話をしたら、女子校クラスメートのやっちゃんが「迎賓館なんてところに入る機会はなかったから、行ってみたい」というので、2月20日月曜日に行くことにしました。やっちゃんは、「マリーアントワネット展も見たい」というのです。
しかし、20日は、やっちゃんの息子が熱だして、キャンセル。ご主人を早くに亡くしたやっちゃん、母一人子一人で暮らしてきた母子ですから、熱だした息子をひとりにしておけない親心、わかります。
「やっちゃんの息子は、37歳だって」と娘に言うと、「過保護仲間が見つかってよかったね」と、娘に言われました。私も娘33歳の具合が悪いときに、ひとりにしておけない母ですから。
ひとりお出かけのことが多い私。なかなか友人に「いっしょに」と声をかけられない理由もあります。いっしょに出かける約束をしてドタキャンになったら、申し訳ないと感じてしまうからです。「ドタキャンしてもいいよ」と、言ってくれる心優しき友をありがたいと感じるのですが、やはり、こちらからドタキャンするのは心苦しいと感じてしまいます。
こちらからのドタキャンを負い目に感じてしまうのは、人の優しさを素直に受けられない狭量な人間だからです。ほんとうは、みなドタキャンもOK,という心広い友人達であるのに。私の人間の小ささゆえのこと。
その点、やっちゃんに「息子が熱出したから、20日予定のお出かけキャンセル」と言われると、「ワハハ、37になる息子が熱出したからと言って、一人で寝かせておけないなんて、過保護な親だなあ」と笑って、自分自身が過保護親なのを気にせずに、約束を気楽に交わせます。
「うちの娘が一人で過ごしている間に、もしも体調を悪くしたら心配。息子が家にいてくれるときでないと、なかなか出かけられない」なんて他の人に言ったら「33歳にもなる娘の体調をそんなに気にして、過保護な親だ」と笑われてしまうでしょう。
やっちゃん息子の熱も下がった26日日曜日に、おでかけ再チャレンジ。
10時に四谷駅で待ち合わせて、赤坂迎賓館へ、去年11月に見たのにもう一度出かけたのは、見学場所が変更になったからです。迎賓館朝日の間が修復工事のため閉鎖され、かわりに正面玄関が見学場所として加えられました。前回は正面玄関は見学できなかったので、やっちゃんといっしょに出かけることにしたのです。
日曜日の迎賓館は、ツアー客もいっぱい。賑わう見物客達が「すごいね」「豪華ねぇ」と感嘆している中、コースを見て回りました。
正面玄関上の回廊も見学して回ることができました。
コースはじめに正面玄関内側を通過し、花鳥の間を見てから、階段広間の両側の廊下を一周することができました。
玄関周りもキンピカ絶好調で、ホワイトハウス執務室のカーテンをオバマ時代の色から変えて金色にしたという、キンピカ大好きのトランプさんは、桂離宮とかを見ても気に入らず、きっとこちらの迎賓館が気に入ると思います。
来日することがあったら、迎賓館でおもてなしを。そして各地に復元されているという秀吉の黄金茶室で一服献じたら喜ぶと思います。そして、回りには幼稚園児を配して、運動会宣誓で叫んだように、「アベ首相ガンバレ、アベ首相ガンバレ、安保法制国会通過よかったです。トランプ大統領ガンバレ、アメリカファーストバンザイ」なんて叫ばしたら、きっと気に入るオ・モ・テ・ナ・シ。
見学のあいま、そして上智大学教会ランチでのおしゃべり。
やっちゃんは、地元が保守王国ですから、「北朝鮮からミサイル飛んでくるかも知れないのだから、アベさんがトランプさんと仲良く会談できて、ほんとうによかった」という考え。私は「これからどうなるか、わからないけれどね」とだけ論評し、政治の話題は避けました。友がどのような思想宗教の持ち主であれ、友情は友情。
上智大学の教会に前に行ったとき「ホームレスのための無料の炊き出しに、だれでも参加自由」ということを知り、次回はこの炊き出しを食べて見たいと思っていました。炊き出しや後片付けなどの手伝いに加われば、一般の人も参加できると聞いたのです。しかし、今回は、無料の炊き出しは終わっていたのか変わってしまったのか、フィリピン人教会員による500円ランチが店を出していました。やっちゃんとフィリピン料理を食べました。(料理名聞いたけれど忘れた)。
上智大学教会に寄ってみたのは、やっちゃんの希望。やっちゃんは立教大学や聖路加病院などの系列と同じ聖公会派キリスト教の洗礼を受けたことがあり、イエズス会派の上智大学の教会とどんなふうに違うか見ていきたい、と言ったからです。
やっちゃんは「私は似非キリスト教徒で、洗礼は受けたけれど、めったに教会にいかないし、死んだ後に復活するとも信じていない」という、よくわからないキリスト教信者です。私の両親と姉が曹洞宗のお寺のお墓に入っているという理由で、留学生には「私はゼンブッディストです」と言っているのも、いいかげんな仏教徒だから、どちらもいい勝負。
迎賓館の写真を撮るやっちゃん
おしゃべりの中、馬の話題もありました。22日に中華街へ行った話をしたら、やっちゃんは指導している馬術部の学生を連れて横浜の馬の博物館へ出かけて、帰りに中華街へよって食べてくる、ということでした。
やっちゃんは、全国大会でも審査長をつとめる資格を持ち、地元の大学馬術部の指導も続けています。
3月1日に届いた女子校の同窓会報に、やっちゃんがしたためた「我が半世紀を振り返って」という一文が載っていました。
動物や山の自然が大好きなやっちゃん。北海道の自然にあこがれて進学した大学で、希望した山岳部では「女子入部を認めない」と言われて、女子が入部できる馬術部へ。それから50年間の「馬とかかわる人生」になった、と書いていました。
たまたま大学馬術部に入厩してきたのがJRAで活躍した第七ホースシューという名馬で、この名馬との出会いによって一生を馬とともにすごすことができたのだ、と50年の人生を振り返っています。
一頭の馬との出会い、そして50年の馬との生活。いいなあ、と思います。
やっちゃんは、「馬に乗る女性」が好き。マリーアントワネットは、乗馬が大好きだった、と伝えられています。母であるオーストリア女帝マリアテレジアが、落馬事故によって不妊の体になることを心配して乗馬を禁じたにもかかわらず、フランスに嫁いでからも乗馬を楽しんでいたと。
上智の教会ランチを食べ終わって、六本木へ。マリーアントワネット展へいきました。
マリーアントワネット展の展示「狩猟をするマリーアントワネット王妃」1783 byルイ・オーギュスト・ブラン
<つづく>
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記2月(3)やっちゃんと赤坂迎賓館展へ
娘といっしょに赤坂迎賓館の一般公開を見てきて楽しかったよ、という話をしたら、女子校クラスメートのやっちゃんが「迎賓館なんてところに入る機会はなかったから、行ってみたい」というので、2月20日月曜日に行くことにしました。やっちゃんは、「マリーアントワネット展も見たい」というのです。
しかし、20日は、やっちゃんの息子が熱だして、キャンセル。ご主人を早くに亡くしたやっちゃん、母一人子一人で暮らしてきた母子ですから、熱だした息子をひとりにしておけない親心、わかります。
「やっちゃんの息子は、37歳だって」と娘に言うと、「過保護仲間が見つかってよかったね」と、娘に言われました。私も娘33歳の具合が悪いときに、ひとりにしておけない母ですから。
ひとりお出かけのことが多い私。なかなか友人に「いっしょに」と声をかけられない理由もあります。いっしょに出かける約束をしてドタキャンになったら、申し訳ないと感じてしまうからです。「ドタキャンしてもいいよ」と、言ってくれる心優しき友をありがたいと感じるのですが、やはり、こちらからドタキャンするのは心苦しいと感じてしまいます。
こちらからのドタキャンを負い目に感じてしまうのは、人の優しさを素直に受けられない狭量な人間だからです。ほんとうは、みなドタキャンもOK,という心広い友人達であるのに。私の人間の小ささゆえのこと。
その点、やっちゃんに「息子が熱出したから、20日予定のお出かけキャンセル」と言われると、「ワハハ、37になる息子が熱出したからと言って、一人で寝かせておけないなんて、過保護な親だなあ」と笑って、自分自身が過保護親なのを気にせずに、約束を気楽に交わせます。
「うちの娘が一人で過ごしている間に、もしも体調を悪くしたら心配。息子が家にいてくれるときでないと、なかなか出かけられない」なんて他の人に言ったら「33歳にもなる娘の体調をそんなに気にして、過保護な親だ」と笑われてしまうでしょう。
やっちゃん息子の熱も下がった26日日曜日に、おでかけ再チャレンジ。
10時に四谷駅で待ち合わせて、赤坂迎賓館へ、去年11月に見たのにもう一度出かけたのは、見学場所が変更になったからです。迎賓館朝日の間が修復工事のため閉鎖され、かわりに正面玄関が見学場所として加えられました。前回は正面玄関は見学できなかったので、やっちゃんといっしょに出かけることにしたのです。
日曜日の迎賓館は、ツアー客もいっぱい。賑わう見物客達が「すごいね」「豪華ねぇ」と感嘆している中、コースを見て回りました。
正面玄関上の回廊も見学して回ることができました。
コースはじめに正面玄関内側を通過し、花鳥の間を見てから、階段広間の両側の廊下を一周することができました。
玄関周りもキンピカ絶好調で、ホワイトハウス執務室のカーテンをオバマ時代の色から変えて金色にしたという、キンピカ大好きのトランプさんは、桂離宮とかを見ても気に入らず、きっとこちらの迎賓館が気に入ると思います。
来日することがあったら、迎賓館でおもてなしを。そして各地に復元されているという秀吉の黄金茶室で一服献じたら喜ぶと思います。そして、回りには幼稚園児を配して、運動会宣誓で叫んだように、「アベ首相ガンバレ、アベ首相ガンバレ、安保法制国会通過よかったです。トランプ大統領ガンバレ、アメリカファーストバンザイ」なんて叫ばしたら、きっと気に入るオ・モ・テ・ナ・シ。
見学のあいま、そして上智大学教会ランチでのおしゃべり。
やっちゃんは、地元が保守王国ですから、「北朝鮮からミサイル飛んでくるかも知れないのだから、アベさんがトランプさんと仲良く会談できて、ほんとうによかった」という考え。私は「これからどうなるか、わからないけれどね」とだけ論評し、政治の話題は避けました。友がどのような思想宗教の持ち主であれ、友情は友情。
上智大学の教会に前に行ったとき「ホームレスのための無料の炊き出しに、だれでも参加自由」ということを知り、次回はこの炊き出しを食べて見たいと思っていました。炊き出しや後片付けなどの手伝いに加われば、一般の人も参加できると聞いたのです。しかし、今回は、無料の炊き出しは終わっていたのか変わってしまったのか、フィリピン人教会員による500円ランチが店を出していました。やっちゃんとフィリピン料理を食べました。(料理名聞いたけれど忘れた)。
上智大学教会に寄ってみたのは、やっちゃんの希望。やっちゃんは立教大学や聖路加病院などの系列と同じ聖公会派キリスト教の洗礼を受けたことがあり、イエズス会派の上智大学の教会とどんなふうに違うか見ていきたい、と言ったからです。
やっちゃんは「私は似非キリスト教徒で、洗礼は受けたけれど、めったに教会にいかないし、死んだ後に復活するとも信じていない」という、よくわからないキリスト教信者です。私の両親と姉が曹洞宗のお寺のお墓に入っているという理由で、留学生には「私はゼンブッディストです」と言っているのも、いいかげんな仏教徒だから、どちらもいい勝負。
迎賓館の写真を撮るやっちゃん
おしゃべりの中、馬の話題もありました。22日に中華街へ行った話をしたら、やっちゃんは指導している馬術部の学生を連れて横浜の馬の博物館へ出かけて、帰りに中華街へよって食べてくる、ということでした。
やっちゃんは、全国大会でも審査長をつとめる資格を持ち、地元の大学馬術部の指導も続けています。
3月1日に届いた女子校の同窓会報に、やっちゃんがしたためた「我が半世紀を振り返って」という一文が載っていました。
動物や山の自然が大好きなやっちゃん。北海道の自然にあこがれて進学した大学で、希望した山岳部では「女子入部を認めない」と言われて、女子が入部できる馬術部へ。それから50年間の「馬とかかわる人生」になった、と書いていました。
たまたま大学馬術部に入厩してきたのがJRAで活躍した第七ホースシューという名馬で、この名馬との出会いによって一生を馬とともにすごすことができたのだ、と50年の人生を振り返っています。
一頭の馬との出会い、そして50年の馬との生活。いいなあ、と思います。
やっちゃんは、「馬に乗る女性」が好き。マリーアントワネットは、乗馬が大好きだった、と伝えられています。母であるオーストリア女帝マリアテレジアが、落馬事故によって不妊の体になることを心配して乗馬を禁じたにもかかわらず、フランスに嫁いでからも乗馬を楽しんでいたと。
上智の教会ランチを食べ終わって、六本木へ。マリーアントワネット展へいきました。
マリーアントワネット展の展示「狩猟をするマリーアントワネット王妃」1783 byルイ・オーギュスト・ブラン
<つづく>