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ぽかぽか春庭「日本語教科書完成祝い」

2017-03-25 00:00:01 | エッセイ、コラム
20170325
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記3月(7)日本語教科書完成祝い

 2015年3月まで勤務していた留学生センターで、留学生の日本語授業のほか、日本語教科書の改訂作業に従事しました。改訂といっても、本のタイトルだけは同じものの、中身のほとんどを新しくした、新版です。

 私は、その作業の最初の部分を担当しただけで退職となり、後任に引き継いでミャンマーに赴任しましたから、改定試用版に「編集協力者」として名前を載せてもらっただけで、十分だと思っていました。
 ところが、できあがった市販版には、「編集執筆者」に格上げされていたので、びっくり。編集主任の教授のご厚意と思いますが、ほんのちょっとお手伝いしただけの私まで執筆者として扱っていただき、面はゆい気分です。

 市販版の完成、市販開始のお祝いに、編集に関わった先生方との食事会が開かれ、私も参加しました。人が集まる場に出るのは苦手な私ですが、奥付に名前を載せていただいたご厚意にお礼言上せずにいては申し訳ないと思って。

 23日木曜日、吉祥寺のランサーンというラオス・タイ料理店が会場です。
 せっかく久しぶりに吉祥寺に出るので、約束の夕ご飯の時間まで、吉祥寺美術館とか井の頭公園を散歩しようかとも思っていました。ですが、吉祥寺美術館は市民作品の展示、井の頭公園は桜もまだ、ということだったので、吉祥寺に早めに来るというのは、やめにしました。
 乗換駅の新宿のデパ地下を少しぶらついただけで吉祥寺へ。ランサーンの店の場所を覚えているつもりだったのに出口を間違えて、たちまち方向音痴。
 でも、なんとか5分遅れでランサーンに到着。

 ラオス料理とタイ料理、どちらもメニューにあるのですが、せっかくだから、ラオスビールとラオス料理を注文。食べながら飲みながら、さまざまな話を聞きました。

 留学生センターの勤務を離れて2年の月日がたっているので、留学生の話題でも、クラスを担当していたときとは感覚がちがっています。
 「3月まで在籍した留学生の中に、今まで聞いたこともなかった、マデイラ島からの国費留学生が来ていたんですよ。マデイラ島ってご存じ?」と聞かれて、私も「聞いたこともない」と、答えました。

 マデイラ島は、ヨーロッパ西南端のイベリア半島からも、アフリカ陸西北部のモロッコからも千km離れた、大西洋に浮かぶ島々。1976年からポルトガルの自治州になっている、という人口30万人ほどの島で、公用語はポルトガル語です。
 これまで百カ国以上の留学生と出会ってきた私も、マデイラ島というポルトガルの自治州について、何も知らなかったので、ああ、クラスの教師として出会ってみたかったなあと思いました。

 3月29日から市販されるという、初級日本語教科書。
 本文は。大学生の学校生活と日常生活をメインにした会話。出会いの「はじめまして、どうぞよろしく」から、ともだち関係を通じてさまざまなシチュエーションに対応する会話がでてきます。私が担当したのは、会話のスキット作成と、文字学習、ひらがな、片仮名、漢字の配列。初級で300の漢字が学べるように、できるだけ覚えやすい配列で、なおかつ本文の課と関連して学べるようにするのが悩みどころでした。

 本文本冊のほか、語彙集、文法解説書、独習練習帳(宿題)、漢字学習があり、初級学生が日常会話がこなせるようになり、大学での授業が聞き取れるまでに日本語力を伸ばしていける教科書です。
 予算がついたので、順次インターネット版も整えて、ダウンロードできるようにしていくとのこと。

 新しい学期から仕事に復帰する気分がまだまだ追いついてこなかったのですが、先生方に刺激を受けて、少しは働く気分にならなくては、と思っています。

<つづく>
コメント (4)
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