20170318
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記3月(3)箱根ユネッサン
娘が懸賞で当てた入浴券は、箱根ユネッサンの「天然温泉テーマパーク&森の湯パスポート」というものです。
娘息子が小学生くらいのとき、ご近所の子供のいる家庭は、超金持ちでもなく、極貧でもないという層が多く、夏休み行楽定番が「常磐ハワイアンズ」か「箱根ユネッサン」でした。極貧我が家はどちらにも行くことがありませんでした。
娘のクラスメートの親の話によると「一泊2万ほどで小涌谷ホテルに泊まれば、ユネッサン利用できる。一家4人で10万も使えば、子供は温水プールで一日遊べるし、親は温泉でのんびりできて、ほかにあちこち回ることなく過ごせるから、一番安上がりな行楽なのよ」ということでした。しかし、我が家にとっては、夏休みにそれだけのお金を使うことなどとうてい無理。娘には、「箱根の温泉も群馬の温泉も山の中だから同じ」と言い含めました。
我が家の夏休みの定番。7月末までに、公園で蛍見物。区の環境課主宰で、事前はガキ申し込みをしておけば、無料。8月上旬、夫が当時入会していた新宿区共済会という中小企業福祉の割引き券で豊島園プールへ。8月中旬。群馬の実家に帰り、おじいちゃんスポンサーによる川遊びなど。遊んだあとの夕方は、市営村営の日帰り温泉へ。群馬県は各市町村ごとに日帰り温泉があります。また、私が自治体や企業のイベントにせっせと応募して、水力発電所見学だの牧場見学だのに出かけ、夏休みの絵日記ネタには不足がないようにしました。
息子は、ぼうっと小学校時代を過ごしていたので、我が家が極貧であることに気づかなかったみたい。中高一貫校に入学したら、夏休みは友達同士でそれぞれの家の別荘を泊まり歩く、ということになって、ようやく自分の家の経済状態を意識したみたいです。別荘どころか、公団借家住まいの暮らし。
娘はバブルまっさかり浮かれ時代の小学生だったので、従姉妹からのお下がりTシャツが時代遅れの古いキャラクターで、「オマイんち、ビンボーなんだね」と、さんざんからかわれた記憶を忘れない。
娘は、ユネッサンの一日を楽しんだあと、ポツリ。「大人になって来ても、こんなに楽しめたんだから、小学生のころ来ていたら、ものすごく楽しい一日になったんだろうね」と。
まあ、仕方ない。あの頃は、バブルに浮かれる世の中から完全に沈み込んでいるビンボーでした。
今回だって「一家心中寸前の極貧」が「下流老人が年金では食べていけない貧乏」になっただけで、決して貧乏でなくなったわけではないのだけれど、せっかく娘が当てたユネッサン入場券なので、格安ホテルのトリプル室に宿泊。朝食はパンとコーヒーのセルフサービスのみ、という、「ベッドさえあればいい」式の節約。ユネッサン入り口のコンビニでサラダを買ってパンだけの朝食に備えました。
ホテルのお風呂は、「明日、ユネッサンの森の湯に入るのだから、豪華風呂でなくても気にしない」という心づもりだったのですが、私たちのとまったトリプルは、フロントから階段を降りてからまた上るというややこしい構造の3階の部屋で、お風呂まで遠いという設備でした。
それでも、格安ホテルの追加ベッドだろうと、いつでもどこでもぐっすり眠れるお得な体質。
初めて入るユネッサン。水着に着替えて、まずは「エーゲ海プール」というところで、泳ぎました。娘は高校で息子は中学で水泳部でしたが、ふたりとも10年以上泳いでこなかった。少しは泳げる気でいたみたいですが、久しぶりに泳いでみたら、筋肉の衰え愕然状態だったみたい。ふたりして、「これから区営温水プールに通ってみよう」ということになったんですって。私はもともとプールでもウォーキングか、プカプカ浮いて行う水中ヨガ。
ユネッサン、閑散期3月月曜日だから、すきすきでした。
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軽く泳いでから、「ドクターフィッシュ」というコーナーに行きました。小魚が足にとりついて、足の角質を食べてくれる、という「フィッシュセラピー」なるイベントです。
私の隣に座った若いお嬢さんの真っ白な足には、あまり魚も寄りついていません。角質がほとんどなさそうなきれいな足。ところが、私の足ときたら、日頃のお手入れゼロを知っている魚たち、ワラワラと寄ってきて、豊富な角質を食べあさっていました。
1回5分間というフィッシュセラピーでした。
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ワーイ食べ放題!という魚達の声が聞こえてきそうな。
<つづく>
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記3月(3)箱根ユネッサン
娘が懸賞で当てた入浴券は、箱根ユネッサンの「天然温泉テーマパーク&森の湯パスポート」というものです。
娘息子が小学生くらいのとき、ご近所の子供のいる家庭は、超金持ちでもなく、極貧でもないという層が多く、夏休み行楽定番が「常磐ハワイアンズ」か「箱根ユネッサン」でした。極貧我が家はどちらにも行くことがありませんでした。
娘のクラスメートの親の話によると「一泊2万ほどで小涌谷ホテルに泊まれば、ユネッサン利用できる。一家4人で10万も使えば、子供は温水プールで一日遊べるし、親は温泉でのんびりできて、ほかにあちこち回ることなく過ごせるから、一番安上がりな行楽なのよ」ということでした。しかし、我が家にとっては、夏休みにそれだけのお金を使うことなどとうてい無理。娘には、「箱根の温泉も群馬の温泉も山の中だから同じ」と言い含めました。
我が家の夏休みの定番。7月末までに、公園で蛍見物。区の環境課主宰で、事前はガキ申し込みをしておけば、無料。8月上旬、夫が当時入会していた新宿区共済会という中小企業福祉の割引き券で豊島園プールへ。8月中旬。群馬の実家に帰り、おじいちゃんスポンサーによる川遊びなど。遊んだあとの夕方は、市営村営の日帰り温泉へ。群馬県は各市町村ごとに日帰り温泉があります。また、私が自治体や企業のイベントにせっせと応募して、水力発電所見学だの牧場見学だのに出かけ、夏休みの絵日記ネタには不足がないようにしました。
息子は、ぼうっと小学校時代を過ごしていたので、我が家が極貧であることに気づかなかったみたい。中高一貫校に入学したら、夏休みは友達同士でそれぞれの家の別荘を泊まり歩く、ということになって、ようやく自分の家の経済状態を意識したみたいです。別荘どころか、公団借家住まいの暮らし。
娘はバブルまっさかり浮かれ時代の小学生だったので、従姉妹からのお下がりTシャツが時代遅れの古いキャラクターで、「オマイんち、ビンボーなんだね」と、さんざんからかわれた記憶を忘れない。
娘は、ユネッサンの一日を楽しんだあと、ポツリ。「大人になって来ても、こんなに楽しめたんだから、小学生のころ来ていたら、ものすごく楽しい一日になったんだろうね」と。
まあ、仕方ない。あの頃は、バブルに浮かれる世の中から完全に沈み込んでいるビンボーでした。
今回だって「一家心中寸前の極貧」が「下流老人が年金では食べていけない貧乏」になっただけで、決して貧乏でなくなったわけではないのだけれど、せっかく娘が当てたユネッサン入場券なので、格安ホテルのトリプル室に宿泊。朝食はパンとコーヒーのセルフサービスのみ、という、「ベッドさえあればいい」式の節約。ユネッサン入り口のコンビニでサラダを買ってパンだけの朝食に備えました。
ホテルのお風呂は、「明日、ユネッサンの森の湯に入るのだから、豪華風呂でなくても気にしない」という心づもりだったのですが、私たちのとまったトリプルは、フロントから階段を降りてからまた上るというややこしい構造の3階の部屋で、お風呂まで遠いという設備でした。
それでも、格安ホテルの追加ベッドだろうと、いつでもどこでもぐっすり眠れるお得な体質。
初めて入るユネッサン。水着に着替えて、まずは「エーゲ海プール」というところで、泳ぎました。娘は高校で息子は中学で水泳部でしたが、ふたりとも10年以上泳いでこなかった。少しは泳げる気でいたみたいですが、久しぶりに泳いでみたら、筋肉の衰え愕然状態だったみたい。ふたりして、「これから区営温水プールに通ってみよう」ということになったんですって。私はもともとプールでもウォーキングか、プカプカ浮いて行う水中ヨガ。
ユネッサン、閑散期3月月曜日だから、すきすきでした。
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軽く泳いでから、「ドクターフィッシュ」というコーナーに行きました。小魚が足にとりついて、足の角質を食べてくれる、という「フィッシュセラピー」なるイベントです。
私の隣に座った若いお嬢さんの真っ白な足には、あまり魚も寄りついていません。角質がほとんどなさそうなきれいな足。ところが、私の足ときたら、日頃のお手入れゼロを知っている魚たち、ワラワラと寄ってきて、豊富な角質を食べあさっていました。
1回5分間というフィッシュセラピーでした。
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ワーイ食べ放題!という魚達の声が聞こえてきそうな。
<つづく>