春庭Annex カフェらパンセソバージュ~~~~~~~~~春庭の日常茶飯事典

今日のいろいろ
ことばのYa!ちまた
ことばの知恵の輪
春庭ブックスタンド
春庭@アート散歩

ぽかぽか春庭「やっちゃんとドライブ&バレエリハーサル」

2018-08-19 00:00:01 | エッセイ、コラム

清里萌木の村野外バレエリハーサル

20180819
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2018十八番日記残暑ざんしょ(2)やっちゃんとドライブ&バレエリハーサル

 やっちゃんから「夏休みにあーそびーましょ」とメールがきました。東京下町を散歩したいという。下町散歩ゆうても、この猛暑の中歩きまわったら、来年は古希の婆ふたり、熱中症は必至。もっとも、やっちゃんは、早朝、大学の馬術部指導で野外活動には慣れている。倒れてしまうのは私。

 そこで、私の夏休み予定を話しました。10日、11日は、妹と八ヶ岳山麓清里に宿泊して、夜に行われる野外バレエ公演をみる予定。妹は毎年この野外公演のバレエを見ていますが、私は4年ぶり。夏は、ヤンゴンに滞在していたり、いろいろあって、出かけられなかったのです。そこで、たっぷりと清里高原を楽しむために、妹より一日前に清里にでかけることにしました。

 妹の定宿は料理自慢のオーベルジュ。その「ファーストトレイン」はバレエ公演時期にはすぐに満室になってしまい、9日の一泊はとれませんでした。そこで、その隣のペンション「上昇気流」を予約。部屋はツインだけれど、シングルで泊まるなら千円増し、ということになっていたのですが「ツインの部屋だから、もうひとり泊まれるよ」と、やっちゃんを誘いました。
 やっちゃんは車で馬術試合が開かれる小淵沢まで往復していて、清里への道は慣れているというので、私も同乗させてもらうことに。
 ガソリン代と運転手代はやっちゃん持ち、私は宿代持ち。下町散歩は、涼しくなってからと、約束完了。
 
 やっちゃんは、「私の人生、馬うま馬」という人。県馬術連盟の審判を務め、毎朝地元の大学馬術部のコーチと馬の世話。さまざまな馬術大会に出かけて、競技審判を務めたり、馬が規定にあっているかを審査したり。
 8月はじめにも小淵沢で行われた馬術競技大会のスタッフをつとめてきたばかり。しかし、いつも清里は素通りなので、「たまには清里観光もいいね」と、いっしょに行ってくれることになりました。

 やっちゃんの運転でドライブ。「兄貴にもらったプリウス。ナビはついているけれど、入力の仕方がわからないから使ったことない」というアナログやっちゃん。

 下仁田をすぎ、荒船山の脇を通り、快適に走ります。「高校の遠足で荒船山に登ったよね」と、思い出話に花が咲きました。当時、私は眼鏡をかけたりはずしたりしていたため、荒船山頂で休憩したとき、汗をぬぐうため眼鏡をはずし、岩の上に眼鏡を置いといてそのまま忘れて下山したのが一番の思い出。

 佐久市で一休み。やっちゃんは、佐久市の旧中込(なかごみ)学校に案内してくれました。擬洋風建築の文化遺産です。赤坂迎賓館をいっしょに見たとき、「私の趣味のひとつは古い建物を見ること」と、言ったことあるので、連れて行ってくれたのです。
 旧中込小学校、すてきな明治の小学校でした。(旧中込小学校の建物訪問記はのちほど)

 ランチは、中込学校の近くにあるピザ屋で。やっちゃんの元同僚だった先生が開いたお店ですって。

 清里への道々、9日10日の観光予定を話しました。9日、宿にチェックインしたら、私はバレエ公演のリハーサルを見たい、そして10日は、清里の滝巡りをしたい。やっちゃんは、私の希望に合わせてくれることになりました。

 野外バレエが行われる萌木の村の大看板前。


 宿は、いつも妹と泊まるオーベルジュ「ファーストトレイン」の隣の「上昇気流」というペンション。
 ファーストトレインは、夏も早々に予約で満杯になるのに、上昇気流はいつ見ても、どの日も「4室以上空き」のマークが出ていて、あまりの人気のなさにちょっと不安も感じました。清里のペンション、どこも夏場の書き入れ時。それなのに、空きがありすぎじゃないか。「上昇気流」というネーミングから見ると、山の斜面でハンググライダーでもやっていた人がオーナーなのか。
 オーナーの私たちよりちょっぴり年下の初老男性、人はよさそうなんだけれど、、、、。昔は登山ガイドをしていたけれど、年取ったので、今は山へ行くこともなくなったそうです。

 口コミサイトには、オーナーは人がよいが、宿泊施設としてのサービスはあまり、、、、、と出ていました。歯ブラシ、バスタオルなどのアメニティなし。その通りでした。タオルも歯ブラシも持っていったから、いいけど。風呂場のシャンプー低品質という口コミ。その通り。髪がごわごわになりました。(シャンプーはいつも妹が持ってくるので、荷物に入れていませんでした)。

 夜中、階段がぎしぎし大きな音で鳴る、という口コミ。その通り、夜中にギシギシ音で目が覚めました。

 「上昇気流」の部屋は、ツインベッドが二室つながっている4人部屋。部屋に衣装ダンスも冷蔵庫もついていない「ベッドだけの部屋」ですが、小さいテレビはおいてありました。やっちゃんは、「テレビを見ながら寝るのが好き」というので、テレビがあるほう。私はもうひとつの部屋にしました。

 部屋に荷物を置いて、バレエのリハーサルを見に出かけました。
 リハーサルは、夜7時から行われる公演の「場当たり」が主要なポイント。振り付けは八王子にあるバレエ団「バレエシャンブルウエスト」でしっかりと練習してきています。どの場面でも今村博明総監督と、弟子筋の指導者からマイクの声がとび、舞台の位置取りの確認が行われました。



 9日夜は、この「萌木の村野外バレエ」で一番多く上演されている「ジゼル」。9日夜のジゼルは、バレエ団の主宰者川口ゆり子です。私は、2014年にも川口ゆり子のジゼルを見ているので、今回はジゼルのチケットはとらず、リハーサルだけ見ることにしたのです。(リハーサル観覧は無料)
 10日夜はドン・キホーテ、11日夜はニーナ・アナニアシヴィリ・ガラ。2夜のチケットは妹モモが指定席を予約してあります。

 ジゼル主役の川口ゆり子には、今村監督も注文なし。40年間川口&今村バレエ団を続けてきた夫妻ですから、以心伝心なんでしょ。


 昼間のリハーサルですから、照明がなく、ダンサーも軽い調整で、衣装を着ていない人もいるし、衣装の下に冷え対策のレッグウォーマーやレオタードを着ている。でも、部分部分の動きはきちんとやっていますから、リハーサルも楽しく見ていられます。

 やっちゃんは、そもそもバレエを見たことがない。バレエにまったく興味のないやっちゃんですから、「途中で飽きたら、この萌木の村の周辺を散歩してきてね」と、言ったのですが、4時半から6時まで、リハーサルをいっしょに見ていてくれました。
 もし、私が馬術競技の練習風景をおつきあいで見たとしても、30分が限度かも。ホースショーや競技本番なら90分は見ていられるけれど。
 趣味も違い、性格も明るく社交的なやっちゃんが、高校時代から根暗で人とつきあいの少ない私と友達でいてくれて、ありがたい。

 バレエ看板の前


 やっちゃんに「ジゼル」のあらすじを解説。ついでにやっちゃんの斜め前で指示を出している今村博明総監督は、国際ヴァルナバレエコンクールの審査員をつとめていることを解説。馬術競技の審査員をつとめるやっちゃんなので、踊りそのものよりも「審査をする」ということに興味があるかも。


 
 9日のジゼルリハーサルほか、10日のドン・キホーテも主役キトリとバジルのパドゥドゥリハーサルがありました。


 リハーサル風景。照明はないけれど、背景の森の間からのぞく青空もきれいで、やっちゃんにもバレエの楽しさがわかってもらえたかな。やっちゃんは「とにかく足が頭の上までピンと伸ばせるのでスゴイ」と感嘆していました。

 ふたり交替で「バレリーナになったつもり」写真を撮り合いました。

 
 晩御飯は、萌木の村レストランROCKで、名物カレー。カレーにハムソーセージオードブルをつけて。やっちゃんは、隣のテーブルの焼肉を見たら食べたくなり、追加。
 ちょい食べすぎですが、ふたりとも大食い大満足でした。


 上昇気流のお風呂は、貸し切り露天風呂。宿泊客はひとり旅の高齢男性と、家族5人組。晩御飯のあとは、バレエを見に行く客なので、その間、露天風呂はふたりでのんびりできました。
 清里は星空の美しさもウリのひとつですが、9日夜は雲が多く、星は見ることができませんでした。やっちゃんはライトアップで清里の森を眺められる露天風呂が気に入ったみたい。

 やっちゃんは「馬の次にテレビ大好きっこ」で、「テレビ見たまま寝るのが好き」。
 9日夜は、女子ソフトボールのオーストラリア対日本の試合を見ながらベッドに寝転がる。私もソフトボールの試合を見ました。

 やっちゃんは、18歳で大学進学と同時に馬術を始めましたが、中学高校6年間はソフトボールのピッチャー&4番打者。女子高グランドでカッコよくボールを投げるやっちゃんを、あこがれの目でながめている「遠巻きファン」のひとりだったのに、今ではいっしょに旅できるなんて、ファン冥利につきます。

 ソフトボール試合は、満塁の剣が峰。ここでピッチャー交替。上野由岐子登場。やっちゃんの高校時代の雰囲気は上野とよく似ています。上野は、ぴたりと三振で打ち取り、押さえました。すごいねぇ、さすが上野だねぇ、と二人で感嘆。
 やっちゃんは地元企業の社員だった上野のサインももらってあるそう。いいなぁ。
 やっちゃんが大学でソフトボールを続けなかったのは、体が小さくて、高校レベルではなんとかなったけれど、大学レベルではレギュラーにもなれない、と思ったから。

 テレビ見ながらよもやま話。
 「獣医学部の推薦入学を狙ったけれど、ソフトボールばっかりしてて、勉強しなかったから、推薦落とされた。先生は、内申成績にだいぶゲタはかせたって言ってたけどナァ。しかたないから、一般入試受けて、獣医学部は偏差値高いから、酪農学部に入った」という。
 北海道の酪農大学で乗馬に出会い、以来50年間馬とともに過ごしてきました。

 やっちゃんの息子さんも、最近「乗馬クラブ」の仕事をはじめたという話を聞きながら、寝つきました。
 「朝、早起きして萌木の村のまわりを散歩しよう」と約束したのですが、途中、階段のギシギシ音で目が覚めました。もう一度寝ましたが、二度目の寝つきが悪く、あまり早起きはできませんでした。

 10日は、早朝散歩。午前午後清里の滝巡り。夜、妹モモと野外バレエ。盛りだくさんなスケジュールです。

<つづく>
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする