20221018
ぽかぽか春庭アート散歩>2022アート散歩ガラスの美(1)ルネ・ラリックの輝き in 箱根ラリック美術館
8月に娘と箱根旅行に出かけました。今回のテーマは、温泉でも真っ黒な卵でもなく「箱根の美術館巡り」。岡田美術館、ポーラ美術館、彫刻の森美術館など主だった美術館は観覧することができました。
箱根の「ガラス」も、前々から見たいと言っていた美術館です。
ガラス大好きな娘。お連れでガラス好きになった私。渋谷ブンカムラや庭園美術館などで開催されたガラス展には足を運んできたのですが、諏訪の北澤美術館などまだ見ていないところも多く、今後の愉しみにしています。
8月は、箱根で「ガラスの森美術館」と「ルネ・ラリック美術館」を観覧しました。
「箱根ラリック美術館」の紹介
「フランスの宝飾・ガラス工芸の巨匠ルネ・ラリックの作品を展示する箱根ラリック美術館。ラリックはアール・ヌーヴォー、アール・デコ両時代で活躍し、20~40代の頃には美麗なアクセサリーや装飾品を中心に、50代以降はガラス作品を制作しています。
箱根ラリック美術館で展示されている作品は、ブローチや髪飾り、香水瓶など、女性にとって見ごたえのあるものが多数」。
箱根ラリック美術館で展示されている作品は、ブローチや髪飾り、香水瓶など、女性にとって見ごたえのあるものが多数」。
ルネ・ラリックはジュエリー作家として出発しました。




パリの万国博覧会にガラス製品を出品して大成功をおさめ、ガラス工芸品のデザイン、家具や客車の内装、噴水のデザインまで多方面で活動しました。
箱根ラリック美術館の展示品、撮影可能の展示室と撮影禁止の展示室がありました。
1階にラリックデザインのドアがありました。撮っちゃったけれど、撮影禁止のドアだったみたい。天井のシャンデリアもラリックデザインです。


ルネ・ラリックが生きた時代の部屋を再現した展示室は、撮影OKでした。ラリックデザインのステンドグラス、きれいでした。

ルネ・ラリックの代表作。ランプシェード。



さまざまな美しいガラスを堪能しました。




特集展示は、「明日への祈り展」。
ルネ・ラリックが第1次世界大戦の期間に、戦費への寄付をつのるために制作した作品。作品を買い上げてもらい、そのお金を戦費にあてました。

ルネ・ラリック美術館による今回の展示「明日への祈り展」の口上
本展では、フランスの苦難の歴史と戦争で傷ついた人々のため、ラリックにより作られたチャリティ用のメダルやブローチ、キリストや天使をモチーフにした作品などを、祈りをテーマにご紹介します。新型コロナウイルスが猛威をふるうなか、21世紀を生きる私たちもた、何かに祈り、明日に希望を見出し、今を生き抜こうとしています。どんな時にも人々の心にそっと寄り添ったラリックの作品をどうぞご覧ください。
会期:2022年03月19日(土)~2022年11月27日(日)
戦争勝利へのシンボルにしたのが、アザミの花。
アザミは、フランス・ロレーヌ地方の象徴です。普仏戦争に負けたフランスは、ロレーヌ地方をドイツに割譲しました。ロレーヌの屈辱を忘れないという意味もあって、戦争に負けない、という意思をしめすアザミをデザインした作品も多くつくられたのです。
アザミのブローチ

アザミの花デザインの花瓶、ブローチ、ネックレス


「祈り」を表現した作品もたくさんつくられました。
ブローチ《二人の女性の半身像》1898-1900年頃

1階の休憩室からは、「モネの庭」が見渡せます。モネが愛した「日本の橋」も見えます。緑の草木の中の緑色の太鼓橋、緑の中にまぎれてしまっていますが。

庭に出ることもできたらしいですが、オリエント急行の列車内カフェの予約時間が迫っていたし、ちょっと暑い日だったので、庭は休憩室から眺めただけ。
ルネ・ラリック内装デザインの「オリエント急行」の車内を紹介はのちほど。
箱根ラリック美術館の入口で。

<つづく>