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ぽかぽか春庭「秋の旅・神岡廃線散歩」

2022-10-25 00:00:01 | エッセイ、コラム
20221025
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2022ふたふた日記秋の旅(2)カミオカンデ道の駅 in 神岡

 9月24日、神岡の朝。
A子さんと散歩に出ました。1時間くらい歩くというので、高齢者足の私は「自転車がいいなあ」と、ヤワなことを考える。東京生活ン十年の間、1時間も歩くことはめったにない。
 しかし、神岡は河岸段丘にできた町で、上下移動がきつく、自転車はかえって疲れるということなので「疲れたらバスかタクシーで帰る」と宣言して出発。
 A子さんのご近所探索のうち、まだ出かけていないところを回るのだって。

 家の近くの路傍にはヒガンバナ。そういえば、9月23日は彼岸の中日でした。
 川の水は澄んでいます。

 かって神岡鉱山の「トロッコ路線」だった線路は廃線となったのち、神岡の観光資源となりました。「マウンテンレールバイク」としてレールの上を2連結の自転車で走るレジャーが人気となっています。
 連休2日目の土曜日、かなりの数の自転車がレールの上を走っていきました。千円くらいなら私も走ってみようかと思ったのですが、ひとり3000円と聞いてやめました。



 お昼近くなったので、神岡トロッコ路線の駅だったところを改装したカフェで一休み。

 中にはかっての駅舎の名残りが。「貨物取扱所」なんて看板が残されています。

 カフェ「あすなろ」のコーヒーとホットサンド。

 かって神岡鉱山を結んで走っていたトロッコが保存されています。
 

 廃線になったあとの「なつかしのグッズ展示

 駅舎正面


 帰りは元の道をそのまま戻りました。
 晩御飯は、A子さんが借りている家の家主さんYさんとの夕食会というので、午後は「昼寝タイム」として部屋ですごしました。Yさんとの晩御飯に備えて、Yさんが2010年に出版した新書を読むことにしたのです。

 シンクロナイズドスイミング(現在はアーティスティックスイミング)のコーチ井村雅代、ソフトボールコーチ宇津木妙子などのコーチや監督がどのように選手を育て、選手にどんなことばをかけていたのか、7人の名コーチへのインタビュー集です。
 現在は、子供とスポーツの「いい関係」を作り上げるスクールの運営に主力を注いでいる、というYさん、どんな人なのか、出会う前に著書を読んで下準備。

 15分くらい歩いたところにあるカフェバーで、18時にYさんとその「ビジネスパートナー」という方と待ち合わせて食事。
 私はいつもの生ビール。ビザなどの定番でしたが、私はお昼は「あすなろ」のホットサンドをA子さんと半分ずつシェアして食べただけだったので、おなかすいていて、はじめて出会う人の前では大人しくしていればいいのに、かなり大食いぶりで食べました。

 4人の食事でいろんな話題が出ました。
 Yさんのパートナーさんは、飛騨で農場を経営しています。ベトナムの農業研修生が農作業を担当しているという方でした。
 Yさんが長年「スポーツと女性、スポーツと子供」の問題を追及してきた方なので、農場経営の方と「ビジネスパートナー」というのが、どういうあたりでパートナーになっているのか知りたかったけれど、プライベートについては、相手が言わないことは聞かないのがマナーと思って質問せず。

 そのかわり、午後ふとんの中で読んだYさんの著作について、少し質問を。
 インタビューに取り上げたコーチが「女性コーチと女子選手」「男性コーチと男子選手」のみで、スポーツ界にいちばん多い「男性コーチと女子選手」をあえて取り上げなかった意図をたずねました。
 やはり、異性コーチだとセクハラ問題などがからみ、取り上げるのがむずかしい、というようなお答えでした。それはまた別の問題として追求すべきだけれど、現在の日本では、スポーツ界の暗部追求は、まだまだできないという感じでした。
  1.  東京オリンピックの汚職追及がようやく取り上げられるようになったけれど、ラスボスの「しんきろう」までたどり着く前につぶされるかも。(しんきろう、訓読みにしてね。木が3つのしん)

 初めて会う人との会食。ふさわしくない話題を避けたり言葉遣いを気にしたり。初めて会う人と食事をする、という「社会生活上必要な試練」を、73年も生きてきて、ほんとに数えるほどしかしてこなかったなあ、と、社会性のなさにがっくり。どっと疲れて、A子さん宅についてすぐ寝ました。

<つづく>
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