晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

遊里のこと(6) 4/27

2010-04-27 | 歴史・民俗

2010.4.27(火)雨、風強し

 ”ゆり”地名が”揺り、淘り、汰り”から来ていると仮定して、どうして淘り等が遊里や由里となるのか。選鉱で行う淘りは不純物の多く混じった粒粉状の鉱石を淘り板、あるいは淘り皿に乗せる。その際はもこっとした山状の塊なわけだが、水の中で淘るに従って有用な鉱石だけが平面上になって残る。この様子を岼のように山間に開けた平坦な土地になぞらえたのではないだろうか。同様に山腹の緩やかな道もそのカーブというか曲線が淘り物の様子と似ているのではないだろうか。
 あるいは淘りという作業は水が必要で、一般的に坑道の近くではあるが、少し下った谷間の平らなところで行われたのではないだろうか。佐渡金山や石見銀山などでも概ねそのような配置で行われていたようだ。
 綾部市にある”ゆり”にはいくつかの共通点がある。いずれは総ての”ゆり”を訪れてみたいと思っているのだが、今のところ時間的余裕がないので、グーグルの地図で確認している。グーグルの地図では一般的な地図の他に航空写真や地形図も見られるので実際に訪れるより客観的に観察できるかも知れない。しかし本当は現地を自らの目で何度も何度も観ることが大切である。観念的ではあるけれど、そうすることが歴史の謎解きの近道であることは間違いないようだ。Img_4298
 
左のくぼみが菅坂峠、このあたりの少し下が遊里詰というところだ。
丁度谷間の居住地が終わるあたりである。


 共通点は、山裾にあること、水のあるところにあること、特に川沿いが多い、上林については大町以奥、綾部市については北部の山岳地帯及び由良川右岸に限られていることである。上林における”ゆり”地名は小字については総て”ゆり”ノ上とか”ゆり”ノ下とか形容する言葉が付属している。上林以外の綾部市の”ゆり”地名では”ゆり”単独地名が8件、下とか上とか付いているのが9件である。岼ケ前、ユリ山、ユリノ下、岼蔭、岼崎、岼ヶ上、由里ノ下、岼上通、岼山となっている。これらの地名の付け方から考えると、”ゆり”という地形なり、特別の場所があって、その上なりその前なりに地名が付いたようだ。地図で確認するとやはり一番多いのは、山間部や山裾に開けた小平坦地である。道、いわゆるユリ道を意味していそうなところもあるが、過去にそこに道があったかどうか不明なので、確信は出来ない。いづれ総ての”ゆり”を訪れて、共通性を見つけたいと思っている。つづく
《遊里のこと(5)は2010.4.21》

【作業日誌 4/27】
オタフク生姜500g芽出し植え付け
畑草引き

今日のじょん:今年最高の嵐となった。じょんにとっては最もストレスの溜まる環境だが、運の悪いことに近所のお葬式、買い物等で半日はお留守番ということになった。きっちり夕方の散歩時には吐いてしまったそうだ。それでも夕飯は食欲があったのでまずは安心というところだ。Img_4343


風吹くの、怖いのよねえ。  




コメント
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