晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読 古代日本海文化 1/2

2014-01-02 | 雨読

2014.1.2(木)雨

 NHKの全国天気予報で私の住む綾部の天気予報を知ろうとしたらどこの都市の予報を見ればいいのだろうか。西は松江、東は金沢なのだ。この間本州の1/3ほどの地域が空白なのである。逆に太平洋側は実に細かく予報されている。鳥取、兵庫県北部、京都府北部、福井県、それに滋賀県北部の住民はNHKの視聴料を払いたくない気分。
 それほどに日本海側というのは文化経済的に無視されているということだろう。それは単に人口の問題ではなく、意識の問題だろうと思うのだが。
 これは現在の太平洋側の大都市と日本海側のいわゆる地方都市めぐる視点の問題であるが、従来の歴史的特に考古学的に中央と地方の上下関係、価値観というものを覆したのが本書の編者森浩一さんであった。
 「古代日本海文化」森浩一編 小学館昭和59年9月初版第三刷(第一刷58年4月)古書
P1020104
 

二冊連続読書中
 日本海文化を考えるシンポジウムが毎年開催され、本書が第一回(昭和56年)、第二回(昭和57年)日本海沿岸諸地域の特徴と相互関係、第三回(昭和58年)東アジア世界における日本海文化という風に展開されるのだが、いずれも小学館から出版されている。
 毎回各分野の著名な研究者が登場され、本書にも大林太良、門脇禎二、森浩一氏などの専門家の他に黒岩重吾、松本清張氏らの作家が登場されるのも嬉しい。大体シンポジウムをとりまとめられた本は内容のわかりやすさとバラエティに富んでいることが魅力的だ。弱点としては講演基調となるため、内容が突き詰められていないことだがこれは致し方の無いことである。
 第二回目のシンポジウムの記録集に森氏が、第一回の場合は対象があまりにも大きすぎて、研究者あるいは研究分野によってそれぞれ「重要」というもののつかみ方がかなり違った、という風に語っておられる。まさにその通りで、第一回シンポジウムの性格上、各研究者が思い思いに成果を持ち寄って報告するという側面は否めないし、皆で統一的な見解を出せるというものでもない。
 私の気になった説は、古代出雲と越の文化の共通性、北陸の高地性集落、エジコの分布である。
 エジコについては大林太良氏が「文化人類学からみた日本海文化」の中で書いておられるのだが、私が日本海側を3ヶ月近く自転車旅行をした際に、各地の資料館などで必ず展示され、しかも呼び方が変化していたので注意深く観察していたものである。エジコ、エジメ、エンツコ、ツブラ、ツグラ、イジコ、イジメ、イズミなど様々である。氏は祖父江孝男氏など専門に研究しておられる説を紹介しておられるが、ツングース系文化の伝搬を示唆されている。確かに日本海側に多く、太平洋側の資料館などでは見ることが少なかったが、それは稲藁製品全体について言えることで、積雪期の手作業のウェイトが高い日本海側の特徴ではないかと思っている。
Img_0516 Img_0518 Img_0521



山形県新庄市の資料館でエンツコの名に驚く、お櫃を入れたのはママエンツコ。とにかく藁製品の宝庫である。(2006.9.7)

【今日のじょん】おおい町のあみーシャン大飯湯ったり温泉にゆく。といってもじょんは車で待ってるだけなんだが、留守番してるよりいいだろう。あみーシャンでは餅つき大会やお楽しみ抽選会などが行われており、大盛況。
お風呂も午前中は芋の子を洗うようだったそうだが、午後はまずまず。
 抽選会では再利用券をもらったので、今月中に行くことにする。
 綾部に戻って買い物するが、超満員で驚き。P1020102 P1020103



スーパーの駐車場は超満員??農道やっと開通しやした。
 あっそうそう、広域農道の土砂崩れは年末に開通したので、安心して4日から来てよね。


 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする