2014.1.10(金)雪
「地名の語源」(鏡味完二)の中に気になる文がある。
~フクロ 袋形の小地形。関東~奥羽に多いが、海岸には例が少ない。一説に、ヒキダ(引田、疋田、曳田)と関係がある。「低所」(ヒクド)で、低湿地の意か<山中襄太>
というもので、山中氏の説を読んでいないので判断がつかない。一体どう関係があるのか知りたいところだ。袋地名が河川の流域に多いのははっきりしているが、引田、曳田、疋田などはどうだろう。フクロ地名とヒキ地名がセットで存在するようでも無い。ただ引地(ひきじ)地名を調べると、「水流により平地の土砂が一部削られているような地形」という説があった。最上川の引地、上林の引地、今回の曳田もそれらしい地形と言えないでも無い。川の蛇行により袋状になった堆積部分が一部削られているのがヒキ地名だとするのが山中氏の説だとしたら、納得のいくものである。
最上川右岸の山々が平地となるあたりに引地はある。川の浸食で土地が削られた地形という説がある。(2006.9.8)
これらのことがあって、曳田は地形地名のような気がしてならない。
太陽の道北緯34度32分にも多くのヒキ地名が挙げられている。その中で日置以外の蟇浦、曳野、疋田、疋相(ひきそ)等について日置部との関連をいぶかしく思っている。例えば地形地名で低湿地などをフケというが、泓、不毛、浮気、婦気、富下などといくつにも表示される。ところが日置部という固有名詞が地名由来となった場合、他の漢字に転化するだろうかと思うのである。
難しいが倭文(しどり)は倭文であり、弓削(ゆげ)は弓削で表示されているではないか。
「知られざる古代」(水谷慶一著)をもう一度読み返してみたいが、緯度の近くにヒキ地名が存在するからといって日置氏に関連づけるのは早計ではあるまいか。
【作業日誌 1/10】雪かきくけこ。
【今日のじょん】今冬二度目の積雪が来た。昨日夕方から降り始めたので大量積雪を予測していたが、意外と少なく18cmだった。
じょんは昔ほど楽しそうじゃないが、ボール探し遊びは好きみたいで一人で何時までもやっている。