日本共産党 前箕面市会議員 名手ひろきのブログ

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前箕面市会議員の名手ひろき(宏樹)のブログです。

国民健康保険の都道府県・統一化で国保料が大幅値上げ!?国・府・市が財政支援増やしてこそ

2017年07月13日 15時26分00秒 | 市議会
7月13日(金)
箕面市議会6月市議会で提案
国民健康保険の都道府県・統一化で国保料が大幅値上げ!?
国・府・市が財政支援増やしてこそ払える国保料に安心して医療にかかれる医療保険への改革ができる!


安倍政権は、社会保障の予算の「自然に増えてゆくことを削減する方針」のもと2014年に「医療・介護総合法」、2015年「医療保険改革法」など国や自治体の責任で医療・介護のを保障してゆく制度の根幹にまで手を付ける法改悪を次々と強行し、今年と来年から本格的にすすめられます。
一方で格差・貧困の拡大や地域の経済・社会の疲弊が進む中、現在の国保や介護保険の制度な立ち行かなくなり、制度の抜本的改革を求める声が切実となっています。

その第一が
「国民健康保険の都道府県化」

 厚労省は、2016年度4月に「国保運営方針ガイドライン」を策定し、2018年度から都道府県が国保の保険者となり、市町村の国保行政を統括・監督する仕組みが導入されます。これによって大阪府は、市町村ごとの①医療費水準、②所得水準、③被保険者数を指標に市町村ごとの「納付金」を算定します。市町村ごとの「年齢調整後の医療費水準」を示し、「納付金」の負担額に直接反映させることで、医療費給付が増えれば保険料負担に跳ね返る「給付と負担の関係」をいっそう明確にするのが政府の狙いと言えます。
 市町村は府への「納付金」の完納が義務づけられ、減額は認められず、収納率が下回った場合、新設される「財政安定化基金」から貸付をうけることが指導されます。こうした仕組みが滞納者への差し押さえ、保険証の取り上げなど納付強化にいっそう市町村を駆り立てることになります。

「法定外繰入れ」分で1万5千円、
「医療費実績割」分で3000円の値上?に

 大阪府は今年2月に国保の広域化での「標準保険料率」を公表しました。箕面市では、18,727円の保険料の値上げになるとしました。その内訳は、箕面市の試算では、箕面市が法律で定められた以上に独自に国保会計に入れているお金、4億円の「法定外繰り入れ」分が、広域化で算入しなくなるため、約1万5000円分の値上となり、他市町村のための負担分、例えば医療費を抑えるための健康増進、検診など行っている分、「医療費実績割」分約3000円と想定されるとされるものです。

実際は1万円の値上か?
8月に2回目の試算が公表

 しかし、箕面市は累積赤字を現在、13億円(2017年)あり、「法定外繰り入れ」の2億円分は、すでに「累積赤字」埋めに2億円使われてきたため、実際の保険料値上げを抑えていると試算されるのは半分の2億円分となると考えられます。
 よって実際の保険料をおさえるための「法定外繰り入れ」分7000円と「医療費実績割」分3000円の合計約1万円くらいと考えられます8月には、大阪府の2回目の保険料率の試算が公表されることになります。

府内では37自治体、237.5億円もの法定外繰り入れ

 国民健康保険は、各市町村が低所得者の保険料を軽減するなど、地域の実情に応じて制度を定めてきました。他の被用者保険等と比べ、低所得者の加入者が多いという国民健康保険の構造的な課題により、市町村は、被保険者の負担を軽減するためやむなく一般会計からの「繰り入れ」を実施してきました。府内では37自治体、237.5億円もの法定外繰り
入れ行っています。(担当部答弁)

がんばっている
自治体に大幅値上げ!

保険料率や減免制度まで府内で統一し、
市町村からの繰り入れをなくせば、
これまで低所得者の保険料軽減や住民
の健康増進に努力してきた市町村ほど
保険料の大幅な値上げになるのは避け
られません。
箕面市では、健康増進・各種検診の無
料化など取り組み早期発見治療による
医療費抑制をすすめてきましたが、府
の運営方針案の保険料の算定にも「医
療費実績割」が盛り込まれていません。

年総所得200万円以下の世帯が72%
平成29年度(2017年度) 2017年7月6日
国民健康保険所得階層別被保険者世帯数

総所得金額等 世帯数 構成割合% 累計
100万円以下   9500  47.6    47.6
200万円以下  4798  24.0    71.6
300万円以下   2205  11.0     82.6
400万円以下   1146  5.7     88.3
500万円以下   598   3.0    91.3
600万円以下   399   2.0    93.3
700万円以下   236   1.2    94.5
800万円以下   187   0.9    95.4
900万円以下   151   0.8    96.2
1,000万円以下 112   0.6    96.8
1,000万円超   632   3.2    100.0
   計   19964  100
箕面市国民健康保険室 調べ


「医療費実績割の考慮せよの意見書」が全会派一致で可決
日本共産党の総合的な提案に
維新・自民・政友・公明が反対

日本共産党は、
①、大阪府が被保険者、特に低所得者の保険料負担に十分配慮すること。
②、市町村の健康増進施策や医療費実績割を考慮した制度設計とすること。
③、財政的責任の主体となる大阪府において、府民の保険料負担の軽減に努めること。
④、国に対し、十分な財政措置をするよう求めること。

を求めて意見書採択を提案し、議会でも取り上げました。②の「医療費実績割」の考慮については、全会派の賛成での意見書が採択されましたが、その他の日本共産党の提案の要望には、維新、自民、公明、政友が「必要なし」と反対しました。