阪神タイガースの快進撃が続いている。セリーグ首位で2位の広島に3.5ゲーム差。オールスター後は11勝3敗1分(勝率.785)、8月は6勝1敗である。(8月8日終了現在)
8月8日の巨人戦はその象徴のような試合であった。1回表に相手投手菅野がコントロールに苦しむ中2番中野、3番森下が連続ヒットで1、2塁。ここですかさず4番大山がタイムリーで先制。
2回は木浪2塁打の後中野がタイムリーで2点目、3回はノイジーの2塁打、梅野死球の後、西タイムリー、近本3塁打で5対0となる。
しかし、巨人も必死に食い下がる。菅野を3回で諦め、継投に走る。4、5回今村、6、7回船迫と阪神の反撃を止め、4回長野2ラン、6回岡本の2ランで1点差に迫られる。8回表に森下2ランで阪神がつきっぱなすが、その裏、岩貞の不調を突いて2点取られる。しかしその後は中継・抑えが何とか1点差を守り、阪神が逃げ切った。
この試合で最も良かったのは一度も相手チームに追い付かれなかったこと、逆の立場に立つとやはり焦るのである。さらに8回のケラー、9回の岩崎も落ち着いた投球ができたため勝利に繋がった。
阪神の選手でも故障者がいない訳ではない。クローザーの湯浅はWBCの影響か今シーズンは難しそうだし、石井や大竹のようにコロナで出れない選手もいる。しかし、この穴を埋めるビーズリー、桐敷、島本といった投手が出てくるのである。
もちろん打線は水物、いつ打てなくなるかはわからないが、やはり守り勝つ野球を続ければ『あれ』は近づいてくる。9日の試合で100試合目、①全ての球団に勝ち越し、②不得意だった横浜スタジアムでも3連勝、③アウェイでの勝率も54%と数字が揃っている今シーズンこそチャンスであることは間違いない。
昔は死のロードなどと言われたが、今年の8月は絶好調、ピークアウトすることなく進撃を続けてもらいたい。
(脱稿、8月9日PM5)