いよいよ年の瀬、12月25日から人形町通りの水天宮前〜人形町の約500mの間に露店が30軒造られ、正月用品などを売る歳の市が開催されている。人形町では夏のせともの市、秋の人形市とともに暮れの1週間に市が立つことが恒例となっている。
人形町を取り仕切るのは江戸町火消しの流れを汲む『は組』で提灯をぶら下げ、揃いの法被を着て松飾りを始め、鏡餅、ミニ門松、ゆずりは、橙、ウラジロなどを商う。
特徴はどの露店も値段が一切書かれておらず、店の人との掛け合いで決める。それでも鏡餅はラミネート加工されていて昔のように青黴まみれになることはないようだ。お飾りもよく見てみると達磨が付いた飾りや干支が飾られたものなど店により特徴があり、大きさもまちまち。
また、鏡餅に至ってはこんな大きな餅をどこに飾るのだろうというものもある。なぜか正月用品を売る店は人形町を背にして右側に固まっている。
反対側では色々な日用品や食品を商う。カレンダーや翌年の暦、毛糸で編んだ帽子や靴、苔玉や盆栽を売っている。
ベビーカステラや焼き栗、干し柿や塩蔵わかめ、みかんなどの食べ物を売る店など同じ物を扱う店は2軒とない。
店は昼頃から開け始め、夕方6時過ぎくらいまでである。通りに沿って330個の提灯が設置されて夕方以降は火が入り、風情たっぷりである。
毎年、昼休みか帰り際に店を冷やかすが、あまりこの市で買い物はしたことがない。なお、開催期間は年末31日の大晦日までである。