監督:ジョン・カーペンター
出演:カート・ラッセル
音楽:エンニオ・モリコーネ
ネタバレになるけど物体X=The Thing(原題)は、生物に寄生することにより、その細胞と同化して変貌する。同化の途中がクリーチャーデザインのロブ・ボッティン(当時まだ22才!)の腕の見せ所で、いやはやドロドロベチャベチャの気色悪さ。こういう映画は絶讃されるか無視されるかだけど、わたしはレーザーディスクを買うぐらい熱中していたので当然絶讃組。あの、胸がパカッと開くシーンは何度も観たっけなあ。
南極で孤立した越冬隊員たちが、同化しているかをチェックする血液検査のシーンは笑えるほど怖い。監督ジョン・カーペンターと主演カート・ラッセルが名コンビであることを再認識させた名作(人によっては怪作か)。
カーペンター作品におけるマッチョなイメージをいただいて、ひっくり返したのがタランティーノの「デス・プルーフ」だったわけだ。ハリウッドらしくない苦いラストに、タランティーノたちが熱狂したのもよくわかる。