第6話「松陰はどこだ?」はこちら。
不明を恥じます。視聴率オタクなはずなのに、前回の視聴率は25%超どころか21%台。あの亀田戦(興味がないので兄だか弟だか)が裏にあったとはねえ。
「坂の上の雲」の初回にしても、「内藤VS亀田」戦に影響されたらしいし、いったい何でまた日本人はあの見苦しい親子が好きなんだか(嫌い、という意味で観戦する人も多いわけだろうけどね……実は好き?)。
いやしかし今回はよかったですなー。
マジで泣いちゃいましたわたし。
年をとってからの子ども(=龍馬)をひたすら心配し、その華開くときを見ることが出来ない諦念と、だからこそ江戸に行って大きくなって帰ってきた息子への誇りを、児玉清は鼻水流しながら力演。比較するのもしんどいけど、亀田親子にもあの節度というものがあれば……
ほとんど福山雅治は脇役あつかいに見える。けれど、みんなに愛された人間にしかできないことがある、という“庇護される龍馬”を表現する意味で、彼以上のキャストはいなかったかもしれない。
で、リリー・フランキーと大泉洋。それぞれが癖のある歴史的人物を演じるのかと思ったら、いきなりセットかよ(笑)。ストレートな家族ドラマのすぐそばに、彼らを置くことで味わいが深くなっていることは確実。児玉清のそばで“あの絵”を描き始めたリリーの、最初のタッチを見たとき「まさかおでんくん描くんじゃないよなっ!」と思いませんでした?絶対にねらってたよなーあれは。
北(北海道)と南(九州)に生まれ育った両極端なふたりが、これからどんな風合いをこのドラマに加えてくれるか、まっこと楽しみぜよ。
今日の収穫はもうひとつ。人生を“使い切る”という発想。人生の半ばにして暗殺される龍馬と、金を儲けたい(立派な考えだと思う)というコンセプトで生き抜いた岩崎弥太郎を主人公にすえた福田靖の基本に、それはあるのだろう。
第8話「弥太郎の涙」につづく。こりゃ、三菱の社員は必見か(笑)。視聴率は、オリンピックとサッカー「日本VS韓国」戦があったから……いや在宅率は高かったはずだし、今は誰もサッカー日本代表を応援してないから(みんな“彼”の下で戦うことが嫌なんでしょう?)、ふたたび24%超と読みました。