映画篇はこちら。
マイベストの最終回はBOOK篇。134冊読んだなかで選んだベスト5はこれだ。
1.「夜去り川」 志水辰夫著 文藝春秋
またしてもシミタツ。たとえ甘すぎるといわれようと、わたしは志水の時代小説が出るたびに買うだろうし、耽溺することと思います。まあ、世の中にこんなにいい女はそうはいないってことはわかってるんですけどね。
2.「双頭のバビロン」 皆川博子著 東京創元社
シャム双生児とふたつの都市(上海とロサンゼルス)を重ね合わせる計算ずくの構図。モデル小説としても機能する映画界バックステージ事情。最後の最後に密室殺人が成立する仕掛け……おばあちゃんさすがです。
3.「現実入門」 穂村弘著 光文社文庫
世慣れないにもほどがある穂村が、“世間の人がみんなやっているにちがいない”ことがらに挑戦。もちろんそれは大いなる誤解にもとづいているわけだけど(穂村も、世間も)、その相克が笑える一冊。まず、あの自意識過剰の穂村が合コンってのは無理よね。
4.「地の底のヤマ」 西村健著 講談社
九州における、九州人の、九州らしい殺人と救済。本場でとんこつラーメンを食べてみなきゃだめだよなーとつくづく。
5.「バイバイ、ブラックバード」 伊坂幸太郎著 双葉社
最新作「残り全部バケーション」もそうだったけれど、生活感のない登場人物を描かせたら伊坂にかなう人はもういない。
……怒られそうだけどワーストは断トツで「ポイズン・ママ」。人をこれだけ不快にできる本はなかなか
確かに嫌なことがたくさんあった年。でもわたし個人としてはちびっとだけ幸せだった年でもあるの。私生活は平穏だったし、家族は健康だ。2012年はそんな総括。年寄りくせー。
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夜去り川 価格:¥ 1,700(税込) 発売日:2011-07 |
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双頭のバビロン 価格:¥ 2,940(税込) 発売日:2012-04-21 |
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現実入門―ほんとにみんなこんなことを? (光文社文庫) 価格:¥ 540(税込) 発売日:2009-02 |
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地の底のヤマ 価格:¥ 2,625(税込) 発売日:2011-12-20 |
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バイバイ、ブラックバード 価格:¥ 1,470(税込) 発売日:2010-06-30 |