いきなり揺れ始めた。おおおでかい。しかも長い。
熊本の地震のときもそうだったけれど、テレビの中継ではわからない世界が歴然と。あのときは市街をのんきに歩いている人たちがいて、たいしたことないのかなと思わせた。でも現実はご存じの通り。
揺れたそのとき、いちばん興奮していたのはオヤジ。
「戸を開けろ!」
と言いながら外にいきなり出る。
瓦が落ちてきたりするので最もあぶない行為。
「おとうさん、落ち着いて!」
妻の声など届きはしませんでした。
職場に行ったら、管理職は避難所の設定とかで大変だったようだ……
と他人ごとで語っているけれど、震度5弱だからおれだって行かなきゃいけなかったのに。そんなことはまったく思いつきもしませんでした。危機管理能力最低。
意外な学校が休校しているけれど、避難所がらみらしい。わたしが前に勤めていた学校は海抜0メートルだから、その地区の住民が避難したのだろう。
驚くほど多くの職員が
「東日本大震災より揺れたよね」
と。そうかあ?
「酔っ払ってた人にはわからないの」
「……」
その、東日本大震災から避難してきた生徒の親が
「やっぱりちょっとショック受けてるみたいだから迎えに来たの」
そっかー。
山形県において震度6を記録したのは初めてみたいだ。あの新潟地震や東日本大震災ですら5だったのに。
さて、この地震はなんと名づけられるのだろう。ご心配をおかけしたみたいですが、わたしは無事です。家族も猫も元気です。