第四十回「松永久秀の平蜘蛛」はこちら。
ずーっと除雪をこの週末はやってました。だれからも認められはしないけれども、自分でその結果を感得できる。あー、やったなあと。そこんとこ事務仕事とはちょっと違うのよね(笑)。
てっぺんに上りつめた人間にしか見えないものがある、という今回のお話。上へ上へとがむしゃらに上っているうちはいいけれど、いざその地点にたどり着いたとたんに襲いくる不安。ああなんかわかるような気がする。
信長はもう誰も信用していない。だから平蜘蛛の釜が直接的に光秀との離反のタネになるのかと思わせて、この回でさっそくネタを明かしてしまう。わたしが松永久秀から受け取っておりましたと。
レッドヘリング(観客の目をそらす存在)というわけではなかったんだ。その、おそらくは久秀と光秀にとっての命のやりとりを、信長は金に換算する。
実にいいのは秀吉(佐々木蔵之介)の動き。自らの親族の不祥事をさばき、その見返りに徳川の間諜(岡村隆史)のことを警告する。そして排撃する動きが速い。秀吉には上にたどりついた先に何があるかという不安が微塵もない。
本能寺の変までまもなく。これまでの大河では、そこが一種のゴールだった。
さて、明智光秀を主人公にしたこの大河ではどうなんだろう。たとえ三日天下ではあったとしても、光秀は天下人に上りつめたのである。池端俊策先生がなにか仕込んでないはずはないですよね。明智光秀はどんな世をつくりたかったのか。わたしは“大きな世”というフレーズには懐疑的ですが。
今日も除雪三昧。身体もきついきつい。でも、目の前に自分がやりとげた結果が見えるという意味で成就感ありあり。不安は、あまりないです。ビール、うまいっす。
第四十二回「離れゆく心」につづく。