第41回「逆襲の三成」はこちら。
とりあえず、日本シリーズのことも。いやはや疲れた一週間。それにしても面白いシリーズだった。エラーやミスが多かったけれども、それだけ両チームともに若かったのであり、だからこれからもっと強くなっていくだろうことを予測させた。わたしは浪花節な男だから、第5戦の宇田川の涙を見て、きっと来年はもっと成長してくるんだろうなあと。
さて大河。小山評定からスタートして真田の智謀、伏見城落城、そして関ヶ原へと、ほぼ史実どおりの展開。だからわたしは頭のなかで「真田丸」のキャストと脳内変換しながら楽しんでいました。
内野聖陽に比べればだいぶお腹がひっこんだ松本潤の家康は、小山評定でアジりまくり、政治家としての成長を見せる。
勝つためならなんでもやると評判の真田昌幸は、草刈正雄と佐藤浩市のどちらも好演。いくさが楽しくて仕方がないあたり、両人ともはまっている。
家康のお話だから仕方がないとはいえ、大泉洋と堺雅人のキャラにくらべたら、今回の真田兄弟の印象はだいぶ薄い。
知謀担当の本多正信は、近藤正臣と松山ケンイチで、これもどちらもけっこうでした。
関ヶ原に間に合わない秀忠役は、森崎ウィンはちょっとスマートすぎて、星野源の挙動不審さにはおよばないかも。秀忠の参陣が遅れたのは、真田の忍びによって書状が奪われたからという新解釈も。ああそれって佐助(藤井隆)ががんばったのかしらと。
どうする家康で突出していたのは鳥居元忠の妻として死んだ千代役の古川琴音。悪魔的な存在を貞女にして最期を迎えさせるという仕掛けはうまい。
そしてあらためて思う。今が攻め時だと判断した家康が、一瞬だけ三白眼になるあたり、松本潤はどんどんよくなっている。くどいようだけれどももっと早くタヌキになっててくれていたら……
でもいずれにしろ今週の視聴率は阪神日本一のおかげでふるわないんだろうな。38年ぶりかあ。二年連続Bクラスになったくらいで監督を交代させるチームのファンとしては、関西の人たちは我慢強いんだなあと。あ、こういうことを言うから家康=東京は関西人から嫌われるのかしら。
第43回「関ヶ原の戦い」につづく。