事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

犬神家の一族~あるいは甘太のこと

2023-11-08 | 日記・エッセイ・コラム

新星篇はこちら

「きゃあああ。佐清(すけきよ)が出たあ!」

「落ち着け。犬神家の一族は関係ない。防災訓練のAED研修で使ったダミーじゃ」

「刈屋の梨は今年最後ですかねえ伍長」

「急に立ち直るなよ」

……防災訓練のなかで、きっとAEDの講習がいちばん楽だろうと思ったら大間違い。心臓マッサージがきついきつい。そしてうちの今年最後の刈屋の梨は甘太。

「それにしたってでかすぎないですか」

「穫るの忘れてた」

「……」

YO-YO篇につづく

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「帝国の亡霊、そして殺人」ヴァシーム・カーン著 早川書房

2023-11-08 | ミステリ

インド初の女性刑事をヒロインにした歴史ミステリ。第二次世界大戦が終わり、インドが独立したあたりの経緯は本当に知らないことばかりで、ガンジーとかネールとかの名前がかろうじて頭にあるだけだ。

300年におよぶイギリス統治が立ちゆかなくなり、しかしプライドだけは高い旧宗主国の人間たちとその支持者。

パキスタンとの分割独立という最悪の選択のなかで(なにしろ線引きはインドに来たこともない役人が行ったのだとか)衝突し合う国民たち。そんな状況と同時に女性の地位も圧倒的に低い。そのようななかで起こる殺人事件。

なぜ通報が無能で有名な署になされたか……歴史とフェミニズムと殺人と。満足しました。ちなみに、作者は男性だそうです。

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