四万ブルーと紅葉の組合せを撮りたくて、群馬県中之条町にある四万温泉周辺に行ってきた。
昨年は、紅葉の時期にサツマシジミ撮影のため2週連続で和歌山と三重に遠征したため、新潟で「晩秋の美人林」を撮っただけで、色彩の美しい紅葉の写真は1枚も撮っていなかった。今年は、前記事のように長年の目標であったサツマシジミの開翅を撮ることが出来たので、是非、色彩豊かな紅葉を撮りたいと思い、まだ一度も訪れたことがない信州戸隠の「鏡池」を計画していた。しかしながら、前日に確認すると紅葉は見ごろを過ぎて色あせ始め、天気は朝は曇りで風速1~2m。これでは「美しいものを 一番美しい時に 美しく撮る」ことができない。そこで、紅葉がちょうど見頃で、移動距離も半分で済む四万温泉に行って見ることにした。四万温泉とその先にある奥四万湖は、新緑の時期に3回ほど訪れており、四万ブルーと浮島(奥四万湖/浮島)を撮影しているが、紅葉の季節は今回が初めてである。
四万温泉は、スタジオジブリのアニメ映画「千と千尋の神隠し」のモデルになり、群馬県重要文化財にも指定されている老舗旅館「積善館」が有名で、地元の観光協会では四万ブルーと紅葉の饗宴として、盛んに観光客誘致を行っているが、インターネット上で画像検索した当地における紅葉の写真を見ると、「是非、行って見たい!」と思わせるものがない。新緑が美しい場所は紅葉も美しいに決まっているにも関わらず、そのような写真が無いと言うことは、魅力度が他に比べて劣っているのかも知れないが、こちらとしてはオンリーワンのオリジナルな写真を撮るチャンスでもある。また、自然とどこまで対峙できるのか自分の感性を磨くチャンスでもある。
今回の四万温泉では、撮影した枚数が多いため、まずは観光案内的に2つの滝「桃太郎の滝」と「シャクナゲの滝」、そして奥四万湖でしか撮ることが出来ない四万ブルーと紅葉を組み合わせた写真を掲載した。
この日は、予報では前日から晴れマーク1つであったが、新潟県は雨が降っており、谷川岳、苗場山を越えて時折雨雲が流れ込んできた。20分おきに曇天・雨天・晴天が繰り返される。それならばと、天候状況によってこちらも忙しく場所を変え、桃太郎の滝は曇、シャクナゲの滝は雨、そして奥四万湖は晴れの時に、それぞれ最良と思われる「光」で撮ってみた。
滝そのものは小規模で見応えはないが、様々な色彩を引き立てる名わき役になった。一つ残念だったのが、奥四万湖にほとんど水がなく、肝心の四万ブルーの水は、ほんの一部だけであった。また、新緑の時期に撮影した「浮島」の木々は、ほとんどが枯れており、あの美しい光景は、二度と見られないだろう。
次の記事では「色彩の饗宴」と題して、他の紅葉写真を掲載したいと思う。
以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。
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