皆様、新年明けましておめでとうございます。
昨年の様々な出来事は、大切な経験として学ぶべきことは学び、多くの反省を2021年に活かさなければならないと思っております。新型コロナウイルスは、今尚、感染が拡大し、今年に延期された東京オリンピックの開催は不確実であり「おもてなし」ができるかどうか分かりません。しかしながら、実現するならば、世界に向けて日本の自然と文化の魅力をアピールする大きなチャンスです。多くの工夫を凝らし、私は私の出来ることを全力で行って参ります。
ホタルに関しては、その生態を一から調べ直し、未解明な部分については最新の知見と違う視点から仮説を検証していきたいと思います。保全指導や講演会の講師については、これまで通りに行いますので、無理のない範囲でご依頼いただきたく存じます。趣味の昆虫写真と自然風景写真においては「美しい光景を 一番美しい時に 美しく残す。」をモットーに、より一層の努力を重ねて参ります。
里山環境の象徴であり、文化昆虫とも言える「ホタル」そして「写真」を通じて、日本、特に東京の自然の素晴らしさ、美しさ、大切さ、そして日本人の自然観を世界に発信し、感動と癒しで「おもてなし」する2021年にしたいと思います。
何卒、本年もご指導ご鞭撻賜りますようお願い申し上げます。
2021年1月1日 東京ゲンジボタル研究所 古河義仁
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さて、本年最初のブログ記事は、カラマツ霧氷(霧ケ峰~蓼科)を掲載したいと思う。ただし、撮影日は昨年12月31日である。
2020年12月30日夕方から2021年元日にかけて、日本列島の上空に数年に一度クラスの強い寒気が流れ込むという予報を聞き、写友S氏を誘って信州の霧ケ峰に出かけることにした。狙いは、勿論カラマツ霧氷とダイヤモンドダスト、そしてサンピラーである。私はいずれも過去に撮影しているが、別の構図で撮りたいことと、その素晴らしい光景を写友S氏に見せたい、写真に撮って頂きたいという思いからであった。以下の写真は、2013年1月に撮影したものである。
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ダイヤモンドとサンピラー
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/250秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県諏訪市/霧ヶ峰高原 2013.1.27 7:31)
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12月30日。朝方雨が降った東京を午後12時半に出発し、中央道で諏訪を目指す。韮崎までは晴れていたが、小淵沢を過ぎると雨が降っており、風も強かったが、諏訪ICを降りると雲時々晴れという天気であった。
まず諏訪湖に立ち寄り、今後の撮影目標の一つである「寄せ氷」の様子を見てみたが、連日の冷え込みが弱いのだろう、まだ氷はなかった。こちらは、次の三連休にリベンジしたいと思う。氷があれば2時間ほど撮影する予定であったが、時間が空いたため、メインである翌日の撮影場所やその後のルートを一度走って、道路状況等の様子をみることにした。上諏訪から県道40号線で霧ケ峰、車山、白樺湖を通り、その後は県道192号線で蓼科高原へ向かい茅野市街へ降りるというコースである。
天気は雲時々晴れで、道路に雪はほとんどなかったが、所々に溶けた雪がアイスバーンになっており、かなり慎重な運転が要求された。撮影ポイントの確認をしながら茅野市街まで降りてくると、雪が降ってきた。午前中は雨、夕方から深夜までが雪で翌朝はマイナス15℃という予報。予報通りならば、霧氷とダイヤモンドダスト、そしてサンピラーが見られる確率は高い。
「ハルピン味噌らーめん 雷蔵」で食事。「地元の信州味噌で作ったラーメンを食べていただきたい」という思いから、白味噌をベースに、信州を代表する6つの味噌蔵の上質な味噌を配合したオリジナルブレンド味噌と、ハルピン自慢の寝かせダレのマリアージュ。 上品で繊細なスープと、旨味を凝縮させた寝かせダレが生み出すハルピン流“たれ味噌らーめん”が売りである。トップメニューになっている「一本角煮たれ味噌ラーメン」と餃子を注文した。濃厚で深い味わいの味噌のスープ、とろける豚の角煮、美味しさに感激しながら完食。
その後はコンビニで買い物をし、再び上諏訪から県道40号線で霧ケ峰へ向かった。3時間前とは違って真っ白な雪道の方が走りやすい。トイレのある駐車場に止め、長い夜が始まるが、外の気温はマイナス11℃まで下がり、横殴りの雪が半端なく降り続いていた。
翌日午前1時半。車を走らせダイヤモンドダストの撮影ポイントに移動し、三脚をセットし車内で待機することにした。朝5時。気温はマイナス15℃。日の出まで期待をしながら谷を見つめて待った。
午前7時半。谷に朝陽が当たり始める。残念ながらダイヤモンドダストはごくわずか。前日の雨、深夜の雪、翌朝は快晴無風で気温はマイナス15℃。これら条件と私の休日が合致したのだが、湿度が低かった!80%以上は欲しいところ気象庁予報は湿度50%。分かってはいたが、やはりそれを越えた数値にはならなかったようである。
8時に撮影を切り上げ、蓼科高原へ移動。車山から見える立科辺りには、広大な霧氷林が広がっていた。慎重に、かつ急いで車を走らせると、美しいカラマツ霧氷の連立。過冷却の雲が幾度もカラマツの林を撫でて行ったのだろう。枝の隅々まで真っ白な氷が付いたカラマツが斜光や逆向で、さらに白く輝く。この地区は何度も訪れているが、これだけの霧氷は十年に一度あるかないかではないだろうか。まさに奇跡の絶景である。
2020年の大みそか。美しいカラマツ霧氷の撮影で締めくくることができた。この奇跡の絶景を2021年最初の記事にしたいと思う。動画も撮影しているので、Youtubeに掲載した。この動画では、ほんの少しの輝きではあるがダイヤモンドダストも写っているのでご覧頂ければ幸いである。
ダイヤモンドダストは、再度チャンスを待って撮りたいと思うが、「毛嵐と霧氷の川」や「星景」、これまで撮ったことがない「冬の光景」を求めて出かけたいと思う。
お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。
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カラマツ霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/13秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:長野県諏訪市/霧ヶ峰高原 2020.12.31 7:35)
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カラマツ霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/320秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:長野県諏訪市/霧ヶ峰高原 2020.12.31 7:41)
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カラマツ霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県茅野市/蓼科高原 2020.12.31 9:09)
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カラマツ霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/50秒 ISO 100 +1EV(撮影地:長野県北佐久郡立科町 2020.12.31 8:43)
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カラマツ霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/25秒 ISO 100 +1EV(撮影地:長野県北佐久郡立科町 2020.12.31 8:52)
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カラマツ霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.0 1/200秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:長野県北佐久郡立科町 2020.12.31 8:54)
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カラマツ霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.0 1/125秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:長野県北佐久郡立科町 2020.12.31 8:56)
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カラマツ霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.0 1/125秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:長野県北佐久郡立科町 2020.12.31 8:57)
冬の霧ケ峰~蓼科
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味噌がマイルドでとても美味しかったです。
その後霧ヶ峰にも行ってみましたが、やはり雪は解けて木々は茶色く、このような美しい霧氷はすっかり跡形もありませんでした。
積雪もとても少なくてびっくり。
今年はずっと暖かいのでなかなか-10℃を下ることがないのですが、次に来る寒波に期待・・・ですね。
行った時はとても寒かったので、ラーメンを夕食に選びました。折角なので、ご当地ラーメンにしました。出かけた先では、そうした食事をすればお店も喜ぶののではないでしょうか。
カラマツは、霧氷が付かなければおっしゃる通り茶色一色。でも、条件次第でこのように真っ白な光景になります。環境によって霧氷が付く条件は違いますが、高原では、気温がマイナス5℃以下の夜中に霧や雲がカラマツ林を撫でていけば霧氷が付きます。3月まではチャンスが多いと思います。