春の到来を告げる梅の花が、見頃を迎えている。梅は、古くから日本人に愛されてきた。奈良時代より前は、「花」といえば桜ではなく梅のことであったという。花言葉は、「高潔」「忠実」「忍耐」」「気品」「厳しい美しさ」「あでやかさ」。早春の冷たい空気の中、凛と咲く梅の姿を表わしていると言えよう。
梅の花を見ると思い出すのが、東日本大震災である。当日は、東京の自宅で恐怖を感じ、テレビの報道で津波の恐ろしさに震えた。記憶が風化していく中、5年が経過しても、今なお続く被災者の方々も悲しみや苦しみは、私には想像もできない。
梅一輪 一輪程のあたたかさ
この俳句は、江戸時代の俳人服部嵐雪の作品で、「きびしい寒さの中で梅が一輪咲き、それを見るとほんのわずかではあるが、一輪ほどの暖かさが感じられる」との意味である。梅の花が厳しい寒さの中で開花する様は、人生に例えられる。梅の花のように、厳しさに耐え、再び気品をもって咲き始めている東北の魂に、ただただ頭が下がる思いである。首都直下と南海トラフの巨大地震は、いつ来てもおかしくないと言われているが、平和ボケした私は生き延びることはできないかもしれない。
写真下3枚は、東京の2つの梅郷を写したものである。1つは、青梅市にある吉野梅郷(梅の公園)。残念ながら、平成21年に吉野梅郷地区でウメ輪紋ウィルスが発見されて以来、多くの梅樹が伐採され、感染拡大の防除と梅の里の早期復興のため、平成26年5月には全ての梅樹が伐採されている。
もう一か所は、八王子市の高尾梅郷にある木下沢梅林。裏高尾の山里に1,400本の紅梅と白梅の香りが漂う。
梅一輪、一輪が咲き誇り、春の陽を浴びるように、東日本大震災で被害を受けた東北の地と人々に希望の光が差し、早期復興するよう心から願いたい。そして微力ながら、できることには協力してきたいと思う。
先月末に体調を崩して以来、気力も体力も低迷傾向にあるが、次の三連休からは、春を満喫する旅に出ようと思う。2週間もすれば桜の便りも聞かれるだろう。楽しみである。
白梅
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/1000秒 ISO 200 +1 1/3EV(撮影地:東京都国分寺市 2011.3.20)
吉野梅郷
Canon 7D / SIGMA MACRO 50mm F2.8 EX DG
絞り優先AE F5.0 1/200秒 ISO 200 +2/3EV(撮影地:東京都青梅市 2010.3.15)
木下沢梅林
Canon 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F22 0.6秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:東京都八王子市 2012.4.1)
木下沢梅林
Canon 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F22 0.8秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:東京都八王子市 2012.4.1)
東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
いつもコメントいただきありがとうございます。
この半年、会社で二人分の仕事量をこなしてきましたが、疲れが溜まり、限界を超えて、
ついにダウンしてしまいました。
4日間何も食べられずに寝込み、気力も体力もなくなっておりましたが、何とか先週の中頃より回復してきました。
だんだんと無理の利かない年齢になってきたのでしょうが、気力がなくなるのは、とても悲しいことだと実感しております。
充電できたかどうかわかりませんが、来週からは、春の中に飛び込んでこようと思います。
天気が良いことを祈るばかりです。