シロチョウ科のヤマキチョウとスジボソヤマキチョウ。レモン・イエローの美しい2種は、半逆光で撮影することで魅力を引き出せる。
シロチョウ科(Pieridae)
モンキチョウ亜科(Coliadinae)
- ヤマキチョウ族(Gonepterygini)
- ヤマキチョウ属(Gonepteryx)
- ヤマキチョウ(Gonepteryx rhamni maxima)
- スジボソヤマキチョウ(Gonepteryx aspasia)
ヤマキチョウ(Gonepteryx rhamni maxima)
8月頃に羽化し、そのまま成虫で越冬して翌年5月頃まで見ることができるが、分布は極めて狭く、青森県と岩手県、
長野県と山梨県の一部地域にしか生息していない。これは、ヤマキチョウの生息環境が乾燥した明るい高草原地帯で、幼虫の食樹がクロツバラのみであることが所以であるが、
環境悪化や採集等により、生息地においても数は減少傾向にある。
近縁種のスジボソヤマキチョウに似ているが、形態では、前翅先端の突起が弱く、翅に赤系の縁取りがあることで区別できる。
環境省レッドリストでは絶滅危惧IB類に選定され、近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種である。
ヤマキチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1EV(撮影地:山梨県富士河口湖町 2013.08.27)
スジボソヤマキチョウ(Gonepteryx aspasia)
紀伊半島を除く本州と四国に分布し、高原や林縁、渓流沿いなどに生息している。食樹は、クロツバラの他にクロウメモドキも食べる。
生態的にも相違点があり、スジボソヤマキチョウは、ヤマキチョウよりも早い7月に羽化し、しばらく活動後、夏眠する。9月頃になると再び現れ、
ヤマキチョウ同様にそのまま成虫で越冬し、春に産卵し、5月頃まで生き続ける。
山梨県や長野県等では比較的出会うことが多い種である。
スジボソヤマキチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.0 1/500秒 ISO 200 +1EV(撮影地:長野県長野市鬼無里 2014.7.12)
参照
ヤマキチョウ
スジボソヤマキチョウ
スジボソヤマキチョウ(夏眠前)
晩夏のお花畑にて
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