早いもので2023年も残すところ2週間。10月23日以来、写真撮影に出掛けておらず、本年は出掛ける予定がないことから、私自身の一年を振り返った反省と来年の計画立案のために、年末恒例のあくまでも自己満足のベスト10作品を選んで締めくくりたいと思う。本記事は昆虫、次に自然風景をまとめて掲載したい。
今年の自己ベスト昆虫写真10枚は、図鑑的写真と言う観点から選んだが、その7割が沖縄県で撮影したものとなった。そのような中で、今年一番に選んだのは「ホソミモリトンボ」である。詳細は、下記リンク先をご覧頂きたいが、本州においての本種の生息地は、高標高の湿原に限られ、これまで福島、栃木、群馬、長野、新潟、岐阜の6県で記録があるが、いずれも局所的であり、近年では確認されていない場所も多い。2011年から探しもとめ、尾瀬と上高地で存在を確認していたが、12年経ってようやく近距離で撮影できる生息地を自力で見つけ、タンデム飛翔や産卵の観察をし、オスのホバリングの写真を収めることができた。来年は、交尾態の写真を撮ることが目標である。
選択の3番目の「ギフチョウ(イエローバンド)」は、今回4度目の撮影であるが、オスの個体を多く撮影できた。蝶道のヒルトップで待機したことが良い結果となった。やはり昆虫の生態と行動などを細かく学ぶことが野外での撮影では欠かせない。
この「ギフチョウ(イエローバンド)」を除いては、すべて「トンボ」であることも、今年の特徴である。沖縄においては、昨年のロケハンが功を奏して撮影が叶った種が多いが、目標であった「コノハチョウ」や「フタオチョウ」「イワカワシジミ」には出会いすら叶わず、「リュウキュウウラボシシジミ」は3度のチャンスがありながら撮ることができなかった。また、昨年目撃した「カラスヤンマ」にも出会えなかったことから、これらが撮影できるまで、今後も沖縄遠征は継続したいと思う。ちなみに、これまで一度も出会ったことがない北海道のウスバキチョウも撮ってみたいが、沖縄も北海道も来年は未定である。
本州においても、ウラジロミドリシジミやヒサマツミドリシジミなど、まだ満足できる写真が撮れていない種があり、身近な昆虫でも、産卵や羽化、交尾態などの生態写真を残しておきたい種も多い。勿論、ホタルにおいても、残さなければならない生態の貴重な瞬間も数多くある。来年は、私にとってある意味一区切りの年でもあるので、有意義で特別な一年になるよう準備をしたいと思う。
2023年の自己ベスト(昆虫編)
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