ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

星峠の棚田と星空

2020-11-17 21:25:55 | 風景写真/星

 星峠の棚田と星空を撮ることが、今回の新潟遠征の一番の目的であった。

 星峠は、新潟県十日町市松代地域にある棚田で、大小様々な棚田およそ200枚が斜面に広がっている。 秋から春にかけて、降った水や雪融け水をためておく秋田、あるいは秋代と呼ばれる農法を行っているため、稲刈り後しばらくすると田んぼに水が張られる。冬は雪で閉ざされるが、雪解後は、また田んぼは水で満たされ水鏡が輝く。この地域は雲海も発生しやすいため絶景スポットとして全国に知られており、私も2013年の5月に「水鏡の水田と朝霧」と「光芒」を撮影している。
 昔は、単に「峠の棚田」と言っていたらしいが、平成の合併で他地域の同じ地名との混同を避けるため「峠」から「星峠」に変わったという。展望が良く、夜には星々も良く見えることからだろう。2018年4月には「星峠より天の川」を撮影しブログに掲載しているが、この時期の天の川(夏の天の川)は南東方向に昇るため、表題のように単に峠から天の川を撮っただけで「星峠」の特徴である棚田が写し込まれていない。壮大な夏の天の川とのコラボレーションは無理でも、満天の星が夜の水田に映る様子、これが「星峠の棚田と星空」だという写真をいつか撮ろうと思っていた。
 水鏡の棚田と星を撮るには、田んぼに水が張られ、空気の澄んだ秋しかない。しかし、新潟県はなかなか晴れない。晴れても、月がなく、無風でなければならないし、私の休日とも合致しなければ撮影は不可能であるが、ようやく14日の夜にそのチャンスが訪れた。

 日没時間は16時32分。快晴ゆえに夕焼けはなかったが、目的は星々。気温は3℃まで下がった、ゆっくりと暮れる空を眺めながら、星が輝き始めるのを待って撮影開始。
 20時を過ぎると風も出てきて水鏡ではなくなってきたため、また次の予定もあったので星峠を引き上げた。帰宅後に現像してみると、星景作品としては細かな課題が山積であるが、星峠の棚田と星空という目標だけは達成できた。

 11月12日ごろが極大とみられるおうし座北流星群だろうか、撮影中にいくつかの流星が横切り、一つは明るい火球であったが、残念ながらフレーム外。今年の12月には、ふたご座流星群が好条件のもとで見られるので、どこで星景として捉えるか思案中である。候補としては、これまでの星景撮影の経験から、光害がほとんどなく星が奇麗に見える場所の中から選択しようと思うが、撮影を含め、すべては天気次第である。

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星峠の星空の写真

星峠(棚田と星空)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 45秒 ISO 1600(撮影地:新潟県十日町市 2020.11.14 17:46)

星峠の星空の写真

星峠(棚田と星空)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 41秒 ISO 2000(撮影地:新潟県十日町市 2020.11.14 18:28)

星峠の星空の写真

星峠(棚田と星空)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 41秒 ISO 2000(撮影地:新潟県十日町市 2020.11.14 1:41)

星峠の星空の写真

星峠(棚田と星空)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 47秒 ISO 2000(撮影地:新潟県十日町市 2020.11.14 18:54)

星峠の星空の写真

星峠(棚田と星空)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 53秒 ISO 2000(撮影地:新潟県十日町市 2020.11.14 18:58)

星峠から星空の写真

星峠から星空
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 18秒 ISO 2000(撮影地:新潟県十日町市 2020.11.14 20:01)

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