散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20081228最近読んだ本

2008年12月28日 21時42分03秒 | 読書
今日は帰宅してから読書モードに入っている。

■「酒のほそ道」ラズウェル細木
もはや伝統芸の域。

■「MORI LOG ACADEMY12」森博嗣
次回がこのシリーズ最終巻だとか。

■「天ぷらにソースをかけますか?」野瀬泰申
「かけるわけねえだろ!」と即答してしまいそうになるが、なんと和歌山では8割以上の人がソースをかけるらしいのだ。しかし、こういう本になると北海道はあちこちの風習が混在しているため、あまり特徴がないのが残念なところだ。ところでポリタンクの色にも大きく東西で違いがあるらしい。そんな知識も含めて非常に楽しい本であった。

■「今宵も酒場部」牧野伊三夫、鴨井岳
ほどよく酒場案内、ほどよく酔っ払いとバランスの良い本である。

■「プロバビリティサン」ナンシー・クレス
全く人類と交渉しない異星人の捕虜を得て、初めてコミュニケーションのきっかけが見えてきた。しかし基本的には戦争は継続中。前作で失われた超兵器だが、はたして人類の手に入れることができるのだろうか。

以下、図書館の3冊。
■「ホテルの上等な楽しみ方」高健二
ホテルを良い意味でもっと使いこなそうという本。しかし、メインダイニングルームを業界用語でメンダイ、メンダイって略するところは鼻につくね。

■「ふしぎのアーティストたち」田島征三
いわゆるアールブリュットの紹介。もう少し作品をきちんと見たいものだ。

■「ヨーロッパ天使の旅」若月伸一
天使の登場するアート作品を紹介する本。何となく「大天使ガブリエル」なんて聞くとさぞかし偉いんだろうなと思ったりするが、実は天使の9ランク中、下から2番目だったりするのだ。もっと上位の天使は化け物みたいだったりするからな。

20081228ギャラリー巡り

2008年12月28日 14時21分13秒 | ART
今年最後のギャラリー巡りは茶廊法邑→品品法邑→北武記念絵画館→ギャラリーミヤシタの4か所。

■茶廊法邑「SAG INTRODUCTION」。栄通さんのブログを見なければ、危なく飛ばしてしまうところだった。何といっても私の大好きな作家、小林麻美が出品しているのだから、見に行かなくてはなるまい。

小林麻美「網目の景色(よく似た家)」。金網に非常に近い位置から向こうの景色を見る、一連の金網シリーズの作品である。景色の中に人の形のようなものが見える。カメラで長時間露光撮影をしているときに、ふと人が立ち止まったかのような、と言えばよいだろうか。いったい人は何を見ているのだろうかと思わせられる作品だ。

林亨「心を浮かべて」。キャンバスから空気泡のような不定形の円が発生し、やがてキャンバスの外にまではみ出して広がっていく…。一つの実験とも言えよう。

■品品法邑「同展覧会」。こちらの2階に上がると、川上りえの作品があった。鉄の小さなキャタピラをいくつも固めたような立体作品だ。絶対不自然な存在のはずなのに、なぜかここにあってもおかしくない。澄ました顔で展示室の中央にあるのが面白い。

■北武記念絵画館「版画常設展」。ずっと行かねばと思っていたのだが、やっと最終日にすべりこむ。

田中恭吉「空に咲くエーテルの花」:実は図版はよくわからない作品なのだが、タイトルがとてもよいなあ。
小泉発巳男「雨のやなぎばし」:戦前の東京を描いて、浮世絵の気配あり。
亀井藤兵衛「車中の人」:夜汽車で足を高くあげて寝る男。実際目の前にいたら激怒しそうな無礼者だが、何となくユーモラスだ。

藤森静雄「羽田の秋」:静かな東京で、まだローカル空港の趣。
恩地孝四郎「動物園」:こちらもまだパンダがいない上野動物園だ。
坂本繁二郎「波雲の月」:山の上に環状に広がる雲の上に月。ほんわかとした幻想世界だ。

全体的に戦前の東京が感じられる、実によい展覧会であった。この絵画館、どうにも人が入っていないようであるので、ぜひ多くの人に足を運んでほしいものだと思う。

■ギャラリーミヤシタ「Mari Fujita Exhibition2008」。今年もまたやってくれた。実に印象的な展覧会だ。暗闇の中、氷河や大渓谷の模型に見える白い物体が、かすかな光に浮かんでいる。しかしその亀裂は途中で分断され、分断された面にはバーコードが描かれている。

これはいったい何なのか。とにかく想像力をかきたてることは間違いない。私はSF者なので、ディックのことが頭に浮かんだ。ディックはこの世界が本当に現実のものなのか、自分自身は思っている通りの人間なのかという疑問を作品にし続けた人だ。この作品も、一見して見て取れるものがはたして本物なのかどうかを問いかけているように思えてきた。

バーコードに意味ありや? と思い、暗い中で書き写してみた。ネットで調べてみると、5600013400850というコードは13桁なので、JANコードだとすればポルトガルのコードということになる。しかし7491000398006というコードには、対応する国がないのだ。無駄手間だったかと思いつつ、そういう遊びをしてしまうくらい面白い作品であった。

今日は買い物もあるし、この辺にしておこう。この後、パソコンを買った時のポイントを使って、デジカメを購入。何しろ6年前のデジカメをずっと使っていたのだ。あまり物を買わないなどと先日書いた私だが、年末にかけて豪快に消費している。日本景気の底上げのために、思い切って金を使ってみた(ウソ)。

ところで、冒頭画像は北武記念絵画館に行くときに、いつも猛烈に気になる建物。これは大丈夫なの? まさか最初からこういうデザインということはないよね。

日曜日の昼食

2008年12月28日 12時59分22秒 | 食べ歩き
やはり日曜日に閉まっている飲食店は多い。また、デパートや地下街の飲食店は年末の人出で大混雑。というわけで、札幌駅からちょっと北側にある定食屋「F」に行って見ることにした。この店、店構えがちょっとノーテンキな感じなので、今まで迷った結果入ったことがないのだ。

店内に入り多数メニューがある中から、冬ということでカキフライ定食にしてみた。しばし待ち、できたてのカキフライが到着。まず1個目は醤油で食べる。…実に熱い。そしてしばらくして味がわかってきたが、広島産だというカキはしっかりした歯ごたえもあり、味が濃厚な気がする。



2個目以降、ソース、レモンを搾って、タルタルソース、タルタル+醤油と様々に味を作り、食べてみた。いずれも中々よかった。付け合わせのマカロニ卵サラダもありきたりだが、何となくフライ系定食にはぴったりだ。

これならまた来てみたいと十分思わせる店である。


2008年印象に残った本

2008年12月28日 06時59分24秒 | 読書
まだ年内4日あるので、おそらく20冊くらいは読むと思うのだが、今年印象に残った本について記録しておこう。

■「ノラや」内田百
今年、ある意味最大のインパクトがあった小説。「猫がいなくなって悲しい」というだけで、ストーリーが1年続くのがたまらない。猫好きにとっては当たり前なのかもしれないな。

■「宇宙飛行士ピルクス物語 上下」スタニスワフ・レム
巨人にして哲学者レムの力量を久々に見て満足。

■「容疑者Xの献身」東野圭吾!
映画化されたので東野圭吾でなければ(文庫は全作読んでいる)読まなかったであろう作品。本格推理小説として微妙な点もあるが、素晴らしい傑作であることは間違いない。

■「追憶のかけら」貫井徳郎
■「子どもたちは夜と遊ぶ 上下」辻村深月
■「セリヌンティウスの舟」石持浅海

■「異能の画家伊藤若冲」狩野博幸、森村泰昌
意外と図版がきれい。紹介されていた彩色版画が非常に珍しいし、良い作品だと思う。