本日は近美→ユリイカ→アートスペース→さいとう→市民ギャラリー→コンチネンタル→NHK→道新→たぴお→紀伊国屋→富士フォトサロンの11箇所。時計台ギャラリーに間に合わなかった。
近代美術館「アイヌ紋様の美」。北海道在住であるから、なんとなく「アイヌっぽいデザイン」を判ったような気になっていたが、大間違いであった。圧倒的な展示数で、アイヌ紋様と言っても様々なバリエーションがあることが判る。地方都市の資料館などには結構アイヌ文化展示があるのだが、それらを断片的に見るだけでは判らないものがあるなあ。紋様がエスカレートしていく様は、縄文土器の素晴らしさ(明らかに実用品を超えてデザイン化されている)に近い印象がある。
もう一つ興味深かったのは、紋様の不規則さ、非対称性である。私の好みからすると、紋様は幾何学的で正確に点対称または線対称でなければならない。しかし、アイヌ紋様は繰り返していくうちに形が変化していくし、左右明らかに非対称であったりする。非常に精密に作っている箇所もあるので、技術不足で形が揃わないのとは違うように思うのだ。そのこだわりのなさ(もしかしてあえて規則的にしていないのか?)が面白かった。
続いて「ビューティフル・ドリーマー」。普段の常設展示室を細かく区切り、別世界の感あり。
○名和晃平「PixCell_Track」:ブラウン運動を再現したかのような作品。見ていると目が回る。
○坂東史樹「子猫が3匹逃げる。あなたは彼らを捕まえて、一匹ずつ紙袋に入れた」:展示室が暗くて何を見せようとしているのか判らない。近づいて、暗闇の中の水面を覗き込むと・・・。
○えぐちりか「バーンブルックのたまご」:一見してユーモラスな作品。しかし、よく考え出すと怖いかも。
○會田千夏「katari-jima」:私はこの次の展開を心待ちにしている。
さらに「浮世絵にみる「いき」-高橋博信の眼」までやっているのだ。解説員さんの話を聞きながら国貞を見たところで力尽きる。英泉は次回ちゃんと見よう。
ART-SPACE201「KINZOKU-KAN」:札教の学生さんによる金属造形展示。どこかでこの人の作品を見た記憶があるのだが、松田郁美の作品が一番面白かった。
市民ギャラリー「道都大学中島ゼミ展」なかなか。
コンチネンタルギャラリー「油展」。こちらも見ごたえのある展覧会だったが、携帯で写真を撮りながらじゃらじゃらみているガキ(20歳位?)がいて不愉快。
いくつかの展覧会で何となくクリスマス、年末ムードが感じられるようになってきた。そうそう、リニューアルしたグランドホテルに立ち寄ってみたのだが、1階にある資料室に松島正幸の描いたグランドホテル旧館の画があるのだ。