和歌山県・串本産、チョウチョウウオ科のシラコダイChaetodon nippon Steindachner and Döderlein, 1883です。シラコダイはチョウチョウウオ科の魚としては、やや地味な魚です。
シラコダイは、フィリピンなどでもその姿を見ることができるものの、やや温帯性のチョウチョウウオで、千葉県~屋久島の太平洋岸や伊豆諸島などで見られます。この個体は和歌山県串本で漁獲されたものです。本種は色彩的にやや地味ではありますが、パステルカラーの魚体と、頭部が紫色に染まることで、なかなかユニークな色彩のチョウチョウウオといえるでしょう。
チョウチョウウオの仲間は、地方により食用となります。肉は白身で、唐揚げや塩焼、煮つけなどに向きます。私は以前喜界島で、チョウチョウウオを食したことがあります。その時の味は残念ながらよく覚えておりません、ということで本種を食してみようかと思ったのですが、どうしても、シラコダイを食べたい、という方がおりましたのでお譲りしました。
観賞魚としてもたまに流通します。丈夫で、餌もよく食うようです。
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