魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ミツボシクロスズメダイ

2022年10月01日 11時55分39秒 | 魚紹介

こんにちは。今日から10月ですね。10月最初の魚は、2年前の9月に釣っていながら紹介できていなかったスズメダイ科のミツボシクロスズメダイ。

ミツボシクロスズメダイは、スズキ目・スズメダイ科・ミスジリュウキュウスズメダイ属の魚である。この属の魚はほかの多くのスズメダイよりも体高が高い。体側には黒色の横帯があるものが多いが、ミツボシクロスズメダイはそれがなく、体全体が真っ黒である。唯一、体側の中央上方に白い点がある程度で、これも成長すると小さくなってしまう。全長10cmほどになり、成魚はかなり迫力がある。

ミツボシクロスズメダイの幼魚

さて、ミツボシクロスズメダイは幼魚は丸っこく、黒い体に大きな青白色斑があるので飼育してみたくなるが、この種は成長すると性格が非常にきつくなり、ほかの魚の尾鰭などをかじってしまう。そのため持ち帰るべきかどうか、よく考えたほうがよいだろう。この個体は幸いにもアクアリウム関係のところに引き取ってもらった。しかし今回は運よく引き取ってもらったのだが実際には海へ不法に放流されるケースがほとんどだろう。この間Twitterでも話題になったが、飼育した魚を野外に放流することは絶対にやめよう。

私はそれ以降ミツボシクロスズメダイは飼育したことがなく、もうこの種を飼育することはないだろうと思う。この写真は某●●●ラボに掲載されている写真と同一であるが、これは私がミツボシクロスズメダイをこの個体以外に飼育したことがないのが理由である。なお、大変丈夫な魚で飼育自体は容易である。

日本においては主に紀伊半島、四国、琉球列島などのサンゴ礁域や岩礁域に多いが、幼魚は千葉県の房総半島にも姿を現す。海外での分布域も紅海・東アフリカ~ピトケアン諸島に至り広いのだが、ハワイ諸島やマルケサス諸島には生息しておらず、それらの海域ではよく似た近縁種に置き換わる。また中央太平洋の一部には腹部や尾鰭が黄色い近縁種も生息しているようである。幼魚のうちはクマノミほどではないが、イソギンチャクの仲間と戯れる習性があり、またウニの棘の合間などでも見られるようである。基本的に刺網などで漁獲されるが、食用にはされない。ただし塩焼きはそこそこ美味であった。もっとも、スズメダイの仲間はほとんどの種が塩焼きで美味しいのだが。

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